世界の人形館からの夢メッセージ

夢と寛ぎを紡ぐワールドスクエア
<< 新型コロナとイスラム教の断食月(ラマダン) | main | コロナ倒産 >>
新型コロナウィルス は感染症に慣れっこのアフリカを脅かすか?
13

 その後の新型コロナウイルス感染は、発生した中国では終息したようだが、アメリカやヨーロッパ諸国などでは依然として感染拡大が続く。今や世界の感染者は360万人を超え、死者は25万人以上になった(5月5日現在)。我が日本も毎日の感染者数が減少傾向とは言え、依然として3桁を記録している。このため、5月6日までの緊急事態宣言が5月31日まで延長された。一方、海外ではロックダウン(都市封鎖)を延長する国や段階的に解除し始める国など、出口戦略につき対応に差が出てきている。

 今後注目すべきは、13億人の人口を抱えるアフリカでの感染拡大であろう。5月3日時点では、アフリカにおける感染者数は42,713人、死亡者数は1,754人とそれほど多くない。最も感染者が多い国は南アフリカの6,336人に対し、南部アフリカのレソトは未だ感染者ゼロである。また、死者数が多いのはアルジェリアの459人だが、感染者は存在しても1人も死亡者を出していない国も、ルワンダ・ウガンダ・マダガスカルなど10ヵ国ある。脆弱な医療基盤を考えると、良く頑張っていると言えよう。

 

   アフリカを旅する筆者ことワールド・トラベラー

 

南アフリカ:ヨハネスブルグ  レソト:マセル郊外の

黒人専用居住区ソウェト    要塞タバ・ボシウ

 

 しかし、世界で最も貧しい地域であるアフリカでは、特にサハラ砂漠以南のアフリカでは、新型コロナ以外の感染症で年間270万人が命を落としている。その内訳は、特に5歳未満の子供への影響は深刻で、死亡者の30%弱の77万8千人を占める。その内訳は、マラリアの罹患者は約2億人で、死亡者は40万8千人のうち27万8千人が5歳未満の子供たちだ。HIV/ エイズによる死亡者は72万人、5歳未満は5万7千人。結核は40万5千人が死亡し、5歳未満は1万7千人。さらに下痢症でも65万3千人が死亡、そのうち25万5千人は5歳未満の子供が占める。

 総人口が約13憶人のうち、6億人以上が20歳未満の若いアフリカだが、年間174万人に及ぶ子供の命が消えている。これに新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な流行)が本格的にアフリカまで拡大すれば、その数をさらに増やしてしまう可能性が高い。また、アフリカ特有の問題も懸念される。例えば、ロックダウンで高まる食料危機とステイホームがむしろ危険なことであろう。

 

   食料危機に就いては、西部アフリカ、特にナイジェリア北東部は危機的とか。同地域は元々イスラム過激派組織ボコ・ハラムの活動により治安が悪化し、多数の人が国内避難民として国際機関な

ナイジェリア最大都市ラゴス

どの支援物資に頼っていた。ナイジェリアは3月30日にロックダウンを始めたため国境が閉鎖され、支援団体の動きが制限されてしまったのだ。近隣諸国のブルキナファソ・ニジェール・マリ・カメルーンの一部地域も危機的状況とされ、世界食料計画(WFP)も500万人以上が食料危機に陥る可能性があると警鐘を鳴らしている。

 

 

ブルキナファソ:バニのモスク ニジェール:ブボン村

 

 

マリ:ドゴン族の仮面踊り  カメルーン:ルムシキの

                マンダラ山系

 

 また、新型コロナ対策でホームステイを厳しく徹底すると、人とモノが動かなくなり、路上販売や日雇いなどで生計を立てる貧困層は、十分な食料を得ることも病院にかかることも出来ない。因みに、2014年から2016年に西アフリカでエボラ出血熱が流行した際、現在と同様に人の移動を制限した結果、日常的な医療サービスが中断された。そのためエボラ以外の疾病で死亡する人が増えたとの調査結果もある。

 

 新型コロナウイルス感染は今まで北半球で拡大してきた訳だが、グローバル化時代の今後で懸念されるのは南半球、特にアフリカ諸国での感染拡大である。また、過去の感染症の歴史を振り返ると、第二波、第三波の襲来であり、そのカギを握るのはアフリカであろう。そんなアフリカを275ヵ国・地域を旅した私こそワールド・トラベラーは、54ヵ国すべての国を訪れている。種々問題を抱えているが、意外に懐の深い大好きな国々が多い。

 即効的なワクチン開発には時間を要するため、新型コロナウイルス感染の終息にはあと2〜3年はかかる見方もある。そうなれば1年延長した東京オリパラ開催も危うくなり、中止という最悪のシナリオも捨てきれない。故に、早期終息の鍵を握るのは、アフリカ諸国かも知れない。世界保健機関(WHO)は、「アフリカで感染防止に失敗すれば、数千万人が感染し、流行は数年間続く」との声明を出している。

 

(後記)

 ガーナの首都アクラ郊外の港町にある水産加工場で、1人の従業員から何と533人に新型コロナウイルスの集中感染が広がった由。実効再生産数は何と533とは驚きである。信じがたい同様のことが今後アフリカ各地で発生すれば、爆発的な感染拡大、つまり文字通りのパンデミックになる恐れが懸念される(5月12日)。 

 

Copyright ©The World Doll Museum WDM. All Rights Reserved 

| 病気 | 12:01 | comments(0) | - | - | - | ↑TOP
スポンサーサイト
0
    | - | 12:01 | - | - | - | - | ↑TOP
    コメントする









    PR
    PROFILE
    LINKS
    CALENDAR
    S M T W T F S
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930    
    << June 2020 >>
    SELECTED ENTRIES
    CATEGORIES
    ARCHIVES
    新着コメント
    • 2018 FIFAワールドカップの舞台ロシアの旅−モスクワの今昔
      高 (06/25)
    • 2018 FIFAワールドカップの舞台ロシアの旅−モスクワの今昔
      相子 (06/24)
    • 米朝首脳会談の舞台セントーサ島と我が総理の外交に想う
      高 (06/20)
    • 米朝首脳会談の舞台セントーサ島と我が総理の外交に想う
      相子 (06/19)
    • 史上初の米朝首脳会談が開催されるシンガポールの今昔
      高 (05/19)
    • 史上初の米朝首脳会談が開催されるシンガポールの今昔
      相子 (05/18)
    • 14年ぶり首相に返り咲くマハティール氏とマレーシアの旅(3)
      高 (05/11)
    • 14年ぶり首相に返り咲くマハティール氏とマレーシアの旅(3)
      相子 (05/11)
    • It's Sho-Time ! 二刀流の大谷翔平選手が活躍するロサンゼルスを懐かしむ
      (04/16)
    • 81歳と春の花と国会混迷
      高 (04/16)
    MOBILE
    qrcode