世界の人形館からの夢メッセージ

夢と寛ぎを紡ぐワールドスクエア
<< ワールド・トラベラーにとっての2019年の重大ニュース | main | 新型ウイルス肺炎の感染が拡大する武漢の旅 >>
映画化確実!?のゴーン逃亡とレバノンを懐かしむ(2)
12

 先ずは、恒例の新年のご挨拶をしなかったことをご容赦願いたい。と言うのは、昨年暮れに妻が他界したからです。 

 

 さて、映画化すればヒットが間違いなさそうな逃亡劇が繰り広げられた。なんと保釈中のカルロス・ゴーン前日産会長が日本を不法出国し、レバノンへ逃亡したのだ。逃げた本人が悪いのは勿論だが、まんまと逃げられた日本の司法制度もお粗末である。昨年暮れも押し迫った12月29日夜、東京⇒関西空港⇒トルコ・イスタンブール空港⇒レバノンの首都ベイルートへ逃れた。驚きは大きな音響ケースに入り、関西空港からプライベートジェットで飛び立った由。逃亡を支援したのは2人の米国人男性で、その一人はグリーンベレーと言う米陸軍の特使部隊の入隊経験者とか。

 このため15憶円の保釈金は没収されたほか、年末の脱出作戦には少なくとも1500万ドル( 約16億円)かかったとか。高額の役員報酬を得て富裕なゴーン被告とて、総額30憶円以上は大金である。それでも逃亡を完遂したのは、一昨日(1月8日)ベイルートで行われた2時間以上の記者会見でその理由などを被告は発表した。要するに、自身に対する嫌疑は「根拠がなく、そもそも逮捕されるべきではなかった。日産幹部の陰謀に依るクーデターだ。」と潔白を主張し、不公正な我が日本の司法制度を批判して自己弁護に終始した。今後の見通しだが、日本はレバノンと犯罪人引渡し条約を締結していないので、最悪は逃げ得になるのであろうか?

 

 さて、被告のルーツがあるレバノンに関し、2018年付幣ブログ『逮捕されたゴーン前日産会長を育んだレバノンを懐かしむ(1)でベイルートを紹介済みだが、今回はレバノン北部に就いて触れてみたい。

 

  ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━

 

 南北に細長いレバノンの北部のほぼ中心に、冠雪した標高2000〜3000mのレバノン山脈が走る。その美しい白銀の世界が広がる景観は、まさに「中東のスイス」を彷彿させる。レバノンの国旗に描かれているシンボルのレバノン杉が群生するカディーシャの渓谷では、1mほどの雪が積もる一面の銀世界が広がり、周りにはスキー場がある。雪深い森に樹齢5000〜3000年の杉が天を突くように生える光景は、神秘的で神々しい。この渓谷から5kmほど下にあるハスルーン やブシャーレ は、風光明媚で夏は涼しく、お洒落な避暑地として知られ人気がある。

 

          −−− レバノン山脈 −−−

 

ハスルーン付近から眺めた カディーシャ溪谷での筆者

  レバノン山脈

 

 レバノン国内最大の必見スポットと言われるバールベックは、ベイルートの北東86km、シリアのダマスカスの北110kmに位置する。ベカー高原にあるフェニキア時代の遺跡で、2世紀に建設された。最初はバール神を祀ったが、ローマ統治後はジュピターなどの3神殿が建設された。1974年10月と2000年6月の2度訪れた。見どころは何と言っても、原型をほぼ保つ荘厳なバッカス神殿。内部の祭殿はもちろん、建物を囲む堂々たる柱や柱廊の天井に彫られた彫刻が素晴らしい。バールベックの象徴とも言われるのがバッカス神殿の北側にあるジュピター神殿の跡に残る高さ20mに達する6本の列柱。この柱の大きさから、神殿の巨大さが十分うかがい知れる。

 

           −−− バールベック −−−

 

1974年妻・長男・次男 2000年バッカス神殿での筆者

と共に6本の列柱前で

 

 ベイルートの北36kmにあるビブロス遺跡は、フェニキア人により造られた世界最古の都市国家とされる。聖書を意味するバイブルは、この土地名から来ている。ビブロスのギリシャ名はパピルス即ち書物を表し、世界で最も神聖な書物の呼名である。7000年前の住居跡、地中海を望む紀元前18世紀前後に建てられたオベリスク神殿跡、存在感のある復元された騎士の城、小規模ながら保存状況が良いローマ劇場、フェニキア時代の城壁、ロマネスク様式の聖堂などがある。

 

      −−− ビブロス遺跡 −−−

 

       ローマ劇場   騎士の城で女学生たちと仲良く

 

 ベイルートの北85kmに位置するトリポリはレバノン第2の都市で、人口は約17 万人。12世紀頃にできた迷路の様な旧市街は有名。フランク人の十字軍兵士によって建てられ、屋上から旧市街が見渡せるセント・ジル要塞、旧市街の中心にあるトール広場が見どころだ。

 

  ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━

 

 辣腕経営者として有名なカルロス・ゴーン被告に関する本はこれまで数多く出版され、当人も多くのインタビューで生い立ちなどにつき語っている。同被告は祖父母や母親については多くを語っているが、父親ジョージ・ゴーンについてはほとんど言及していない。密輸、殺人、偽札など、多くの犯罪歴があるからだ。隠し続けた過去、金への異常な執着、元妻へのDV、そして今回の逃亡は、人間の現世欲や悲しい性を象徴する国際的な事件と言えよう。

 

Copyright ©The World Doll Museum WDM. All Rights Reserved

| 世界の旅−中東・北アフリカ | 21:48 | comments(0) | - | - | - | ↑TOP
スポンサーサイト
0
    | - | 21:48 | - | - | - | - | ↑TOP
    コメントする









    PR
    PROFILE
    LINKS
    CALENDAR
    S M T W T F S
       1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031 
    << January 2020 >>
    SELECTED ENTRIES
    CATEGORIES
    ARCHIVES
    新着コメント
    • 2018 FIFAワールドカップの舞台ロシアの旅−モスクワの今昔
      高 (06/25)
    • 2018 FIFAワールドカップの舞台ロシアの旅−モスクワの今昔
      相子 (06/24)
    • 米朝首脳会談の舞台セントーサ島と我が総理の外交に想う
      高 (06/20)
    • 米朝首脳会談の舞台セントーサ島と我が総理の外交に想う
      相子 (06/19)
    • 史上初の米朝首脳会談が開催されるシンガポールの今昔
      高 (05/19)
    • 史上初の米朝首脳会談が開催されるシンガポールの今昔
      相子 (05/18)
    • 14年ぶり首相に返り咲くマハティール氏とマレーシアの旅(3)
      高 (05/11)
    • 14年ぶり首相に返り咲くマハティール氏とマレーシアの旅(3)
      相子 (05/11)
    • It's Sho-Time ! 二刀流の大谷翔平選手が活躍するロサンゼルスを懐かしむ
      (04/16)
    • 81歳と春の花と国会混迷
      高 (04/16)
    MOBILE
    qrcode