世界の人形館からの夢メッセージ

夢と寛ぎを紡ぐワールドスクエア
<< 275ヵ国・地域を制覇した82歳の一人旅(2)スペインの飛び地領メリリャ&セウタ | main | 北朝鮮の船が拘留されている米領サモアの旅 >>
プラスチックごみ削減に乗り出したサモアの旅
10

 妻が不治の病とされる認知症で入院して早や5年目に入り、余儀なくされている不便この上ない独居生活。普通であれば慣れるはずだが、加齢の影響によるのか逆に億劫になることが増えている。特にその一つがごみ出しである。今や我が国ほどゴミ出しのうるさい国は無かろう一方、過剰包装で売られる食品などの商品は減る気配は無さそう。プラスチックごみの整理処分を怠れば、ごみが増える一途の悪循環を繰り返すことになる。

 しかし、世界に目を向けると、プラスチックごみの削減に前向きな国が結構多い。特に太平洋の島国が積極的に乗り出してるのは、地球温暖化に直結する問題があるからである。ごみの埋め立て地が海岸近くにある島国が多く、気候変動で海面が上昇すれば、プラスチックごみが海に流れてしまうからだ。このためサモアの首都アピアに本部がある太平洋地域環境計画事務局(SPREP)は、サモアのほかバヌアツなど8ヵ国・地域でプラスチックごみのレジ袋を禁止している。

 

 スーパーでは紙のレジ袋、カフェでは竹のストローが使われているとか。そんなプラスチックごみ削減の先頭に立ち、この分野では我が日本よりも先進国である南太平洋の島国サモアを、筆者は1995年5月と2008年9月の2度訪れている。その旅の模様を紹介しよう。

 

 ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━

 

 サモアの面積は2381k屬板纂荼の5分の4ほどの広さで、人口は約20万人。9つの島から成るが、メインアイランドは第二の島、ウポル島で、サモア総人口の8割ほどの約16万人が住む。首都のアピアは島の北部中央にあり、人口約5万人はサモア唯一の都市だ。海沿いにコロニアル風の建物が続き、開放的でノンビリした南太平洋のムードが漂う。アピア湾に沿って東西に走るメイン・ビーチ・ロードと、そこから南へのびるバエア・ストリートを中心に、町は半日もあれば歩き回れる。その起点は中心地にある白い時計塔で、大きなロータリーに建ち「アピアのへそ」とも言われる。

 

 

          時計塔        サモア観光局

 

 ここから300mほど東に進むと、フリー・マーケットがある。日本の「蚤の市」と同じで、衣料品や日用雑貨、手工芸品、装身具、化粧品などが売られており賑わう。メイン・ビーチ・ロードを逆に西へ約300m歩くと、サモアの伝統的建物ファレ風のサモア観光局が見えてくる。近くの7階建ての政府庁舎は1993年に中国政府の援助によって建てられ、屋上のファレがひときわ目立つ。一方、 町の北西外れに位置するムリヌウ半島は、ファレ様式を現代風にアレンジした丸屋根が特徴的な国会議事堂などサモアの行政機関が集中する。この半島は古い都があった場所で、王たちの墓や気象台などもある。

 

            −−−アピアを散策する筆者−−−

 

    政府庁舎         国会議事堂

 

 ホラ貝のよな形をした島の内部は未開の熱帯雨林に覆われて標高1000m級の山がいくつかある。島民の多くは海岸沿いに住み、サモアの伝統的な家屋ファレで昔ながらの生活様式を守り通している。アピアから南へ4kmほど行った閑静な場所に、「宝島」や「ジキル博士とハイド氏」で知られる小説家、ロバート・ルイス・スチーブンソンの博物館がある。ここはスーブンソンが晩年過ごした邸宅で、コロニアルスタイルの2階建てがバエア山麓に建つ。入口から邸宅に至る広大な芝生を歩くと、ヨーロッパにいるかのような錯覚に陥る。また手入れされた芝生の緑と、博物館の赤い屋根のコントラストが何とも妙である。

 

 

  ロバート・ルイス・    パパセーアの滑り台

 スチーブンソン博物館

 

 また、南西約6kmの山麓にあるパパセーアの滑り台は天然の滑り台で、渓流にある3つの岩の間を縫って滝壷に飛び下りるのだ。筆者はあいにく水着を持参していなかったので試せなかったが、元気なニュージーランドの若者達が楽しんでいた。ほかに、島の西岸沖に浮かぶ小島、マノノ島へ小さなボートに乗ること30分で着いたが、1台の車もない長閑な島であった。空港を出てアピアに向かう途中にある1905年築のカトリック大聖堂も見逃せないスポットだ。さらに島の西端、アレイパタからラロマヌ・ビーチに至る海岸は綺麗な白砂ビーチが続き、ダイビングやシュノーケルも楽しめる。

 

 

    マノノ島        ラロマヌ・ビーチ

 

 ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━

 

 海に流れ出た大量のプラスチックごみが引き起こす環境汚染が、今や世界的な大問題になっている。過日の大阪で開催された主要20カ国・地域(G20)首脳会議でも、主要議題の一つに挙げられた。世界の中でもプラスチックごみ排出が多い我が日本、私たち一人一人が真摯に向き合わなければならない問題であろう。

 

Copyright ©The World Doll Museum WDM. All Rights Reserved  

| 世界の旅―オセアニア | 16:13 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑TOP
スポンサーサイト
0
    | - | 16:13 | - | - | - | - | ↑TOP
    コメントする









    この記事のトラックバックURL
    http://abiko8524.jugem.jp/trackback/327
    トラックバック
    PR
    PROFILE
    LINKS
    CALENDAR
    S M T W T F S
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    << November 2019 >>
    SELECTED ENTRIES
    CATEGORIES
    ARCHIVES
    新着コメント
    • 2018 FIFAワールドカップの舞台ロシアの旅−モスクワの今昔
      高 (06/25)
    • 2018 FIFAワールドカップの舞台ロシアの旅−モスクワの今昔
      相子 (06/24)
    • 米朝首脳会談の舞台セントーサ島と我が総理の外交に想う
      高 (06/20)
    • 米朝首脳会談の舞台セントーサ島と我が総理の外交に想う
      相子 (06/19)
    • 史上初の米朝首脳会談が開催されるシンガポールの今昔
      高 (05/19)
    • 史上初の米朝首脳会談が開催されるシンガポールの今昔
      相子 (05/18)
    • 14年ぶり首相に返り咲くマハティール氏とマレーシアの旅(3)
      高 (05/11)
    • 14年ぶり首相に返り咲くマハティール氏とマレーシアの旅(3)
      相子 (05/11)
    • It's Sho-Time ! 二刀流の大谷翔平選手が活躍するロサンゼルスを懐かしむ
      (04/16)
    • 81歳と春の花と国会混迷
      高 (04/16)
    MOBILE
    qrcode