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275ヵ国・地域を制覇した82歳の一人旅(1)イビサ島など
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 6月17日〜25日、実に5年ぶりの海外旅行をした。それも82歳のかなり高齢の一人旅である。現地のホテルではチェックインの時にパスポート提示を求められるが、それを見たレセプションは一様に驚いた。年齢的には、父または祖父のような存在であるからだ。5年近く前に妻が今のところ不治の病とされる認知症で入院し、しかも2年前から延命措置を受けているため長期の外出による不在が許されない。加えて筆者自身がこの間に2度も手術し、特に昨年11月には末期直前の大腸がん手術をした経緯もあり、私ことワールド・トラベラーの海外渡航記録は272ヵ国・地域で終わると半ば諦めていた。

 しかし、一度しかない人生をこのまま終えるのは不完全燃焼となり悔いが残るため、妻の病院や知人などに根回して1週間程度の旅をすることを決意した。もちろん、知人らの中には筆者の体調などを考えて旅行の是非を問う声もあったが、手術後のリハビリも兼ねて旅に出ることを決断した。ただ、足元には不安があるので、事前のトレーニングが必要と考えた。そこで出発の2週間前からは毎日1〜2時間歩いたり、住んでいる10階のマンションのエレベーターを使わず歩いて階段を上り下りして鍛えた。

 

 目的地は地中海に面したスペイン本土ではない僻地であった。先ず、最初に向かったのが地中海に浮かぶバレアレス諸島の一つ、イビサ島である。成田空港か

らイベリア航空機に搭乗し、マドリード経由で島に着いた。諸島で3番目に大きく、面積は約572k屬覇本の淡路島とほぼ大きさだ。人口が13.3万人の島の歴史は古く紀元前10世紀に遡り、かつてフェニキア人の貿易基地であった。1960年代〜70年代はヒッピーが移住する楽園となり、その後は連夜パーティーが催されるパーティーアイランドとなり、現在は世界中からリゾート客やクラブファンが押し寄せるリゾートアイランドとして有名である。

 世界遺産になっている島内観光のハイライトは、島内最大の町イビサタウンにある旧市街だ。フェリーやヨットなどが停泊する港近くに土産物屋やレストランが軒を連ねるマリーナ地区、漁師たちが暮らすペニャ地区、城壁に囲まれたダルト・ビラ地区から成る。見どころはダルト・ビラ地区で、タウレス門から入り上って行くとサンタ・ルシア砦があり、旧市街や港が一望でき絶景だ。さらに坂道を上って行くとカテドラルに着き、展望台からイビサの町と港が見渡せる。また、町のあちこちの建物で、情熱的なブーゲンビリアが美しく咲き乱れ旅情を添える。

 

            −−− イビサタウン−−−

 

 マリーナ地区:港    マリーナ地区:大通り

 

    ブーゲンビリアが美しい旧市街

 

ダルト・ビラ地区:城壁 ダルト・ビラ地区:展望台

 

 カテドラルを頂にして建物が折り重なるような旧市街の風景を堪能するなら、港内巡りのボートツアーが一押し。港の北側で降りて約10分北西に歩くと、ディスコクラブで有名なパチャがある。午前0時〜6時の営業なので入場は断念したが、お店の外観はけばけばしく独特だ。ここから20分ほど北東へ進むと、一気に視界が開けたタラマンカ海岸に出る。ビーチの幅は数十メートルしかないが、大勢の海水浴客が甲羅干しの日光浴を楽しみ泳ぐ人はわずか。海水パンツに着替えて少し泳いだが、やはりがん手術の傷跡が気になった。

 因みに、イビサらしさを感じるのは夜10時過ぎで、レストランやバーなどは午前3時頃まで営業して大勢のバカンス客で賑わう。通りを歩く人たちの服装や化粧も一種異様で、不夜城の世界が広がる正に享楽の島である。お店の中にはシーシャと言う中東のイスラム圏でお馴染みの水タバコを置いており、現役時代にクウェート駐在の経験がある筆者も、イランなどで吸ったことがあるだけに懐かしかった。

 

 

   パチャ      ディスコバーで美女たちと

               歓談する筆者

   

 港より旧市街を俯瞰     タラマンカ海岸

 

 島の北西部に位置するイビサ第2の町、サン・アントニは、イビサタウンからバスに乗ること約30分で到着した。バスターミナルから西へ約5分歩くと、広場のようなフォンツ通りという遊歩道があり、噴水が見事である。この広場から100m南にはがあり、多数のヨットをはじめ様々な船が停泊し華やかな佇まいだ。この付近から西へ1kmほど行くと、断崖になった海岸に出て地中海が広がる。遊歩道を少し北進すると、チルアウト音楽を世界に広めたカフェ・デル・マールなどの有名バーやレストランが並び、印象的なサンセットを楽しめる。

 

    −−− サン・アントニ−−−

 

 噴水が美しいフォンツ通り  カフェ・デル・マール

 

 イビサ島滞在の最後に南沖合に浮かぶフォルメンテーラ島まで足を延ばした。イビサタウンの港から高速船に乗ること30分で島の玄関口、ラ・サビーナに到着し、バスで島内観光した。先ず最初に訪れたのが島の中心地サン・フランセスクで、次に向かったのが東端にあるモラ灯台。真っ青な海と荒々しい断崖絶壁とのコントラストが鮮やかだったが、バスに乗り遅れてヒッチハイクして向かったのがエス・カロ海岸。イビサ島と違い透明度が高く、エメラルドグリーンとコバルトブルーの海が息を呑むほど美しかった。

 

   −−− フォルメンテーラ島−−−

 

    (透明度が高いエス・カロ海岸)

 

  モラ灯台付近      イビサタウンで賞味したエビ

 

 観光に加えて豊かな海の幸にも舌鼓を打ち、エビやイワシなど賞味するグルメも堪能するイビサ島の旅であった。

 

                (続く)

 

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