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世界最強になった日本のパスポートと 苦労したアンゴラ旅行
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 英国のコンサルティング会社、ヘンリー&パートナーズが最近公表した資料によれば、ビザなしで渡航できる国・地域の数を基準にしたパスポート(旅券)の強さ指数で我が日本が世界一になった由。即ち、日本のパスポートを所持していれば、ビザ(査証)なし或いは到着時のビザ申請で入国できる国・地域が190にもなり、今年の7月時点まで並んでいたシンガポールを追い抜いて単独1位になったのである。次に同指数の3位は188ヵ国・地域のドイツ・フランス・韓国、6位は186のアメリカ・イギリスだ。

 因みに、中国は74ヵ国・地域で71位、北朝鮮は42ヵ国・地域と制裁を受けている割には少なくはない。また、調査した199ヵ国・地域の最下位はイラクとアフガニスタンの30ヵ国・地域であった。一方、日本への入国時にビザが免除されているのは68ヵ国・地域に過ぎず、従来より難民や移民受け入れに消極的な閉鎖性を如実に物語っている。2年後に東京オリンピック・パラリンピックを控え、もっと大胆に門戸開放するグローバル化の推進が喫緊の課題であろう。

 

  ところで、パスポートの強さ指数とは、具体的にどう言うことを意味するのであろうか?この指数が高いほど国際社会での信用度が高く、信頼されていることに他ならない。国が経済的に豊かであるのは勿論、日本人の勤勉さやマナーの良さ、治安が良好で人権問題を抱えていない、国際的な協調性なども考慮されての事であろう。他方、発展途上国や独裁国家では上記の諸点で問題があるようで、全般的に指数は低い。

 今では日本人の海外旅行は当たり前になり、お金と時間があり健康であれば誰でも外国へ出かけられる時代だ。しかし、筆者が初めて異国の地を踏んだ半世紀前は、外国への旅立ちは様々な制約があった。第一は携行できる外貨は500米ドルと言う制限があり、筆者のような輸出で外貨を稼いで国に貢献していた商社マンにもこの外貨持ち出し制限が適用された。第二は渡航国のビザ取得で、敗戦の後遺症で国自体が貧しく国際的地位も低かったため、昔は日本に対してビザ取得を求める国が多く渡航前に苦労したものだ。

 

 因みに、筆者は過去半世紀にわたり272ヵ国・地域を旅した故に、外務省発行のパスポートは合計13冊にもなり、うち12冊を所持している。しかも、年間20回近く出国した年もあり、増補した分厚いパスポートが数冊もある。このパスポートで目を引くのが渡航国・地域のスタンプで、その通常の形は円・正方形・長方形・楕円形などである。しかし、最も印象的であったのが、南太平洋に浮かぶクック諸島のアイツタキ島に入島した時に押されたスタンプだ。なんと足の形をしており、ワンフットと言う名前の絶景の島まであるのだ。

 

    

     筆者が所持するパスポート  クック諸島のアイツタキ島

                    のスタンプ   

 

 日本のパスポートが世界最強になったとは言え、今もビザ取得を求める国が多く、またその取得が容易でないのがアフリカである。特にビザ問題で最も苦労し、さらに滞在中はトラブル続きであったのがアフリカ南西部に位置するアンゴラだ。2007年2月に訪れた苦難連続の旅の模様を紹介しよう。

 

  ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆

 

 ワールド・トラベラーと呼ばれる筆者は、一旦ある国の旅を決断したら、概ね1年以内に実行し訪問する。だが、唯一の例外はアンゴラであった。この国の旅行を企画したのは20年以上も前であったが、1975年にポルトガルから独立間もなくから内戦になり入国ビザ取得が困難であった。そこであらゆる手段を講じ、その究極はアンゴラ大使館があるパリまで赴いたが、フランスでの保証人がいないため断られた。

 2002年内戦終結後に東京に大使館が開設されると、すかさずビザを申請したが発給されなかった。やはりダメかと半ば諦めていたところ、半年後に突然取得できたが、異例の観光ビザ発給であったらしい。2007年にやっと念

アンゴラの入国ビザ

願のアンゴラ入国を果たしたが、内戦の傷跡は想定以上に深刻であった。観光どころでないのが実情で、他国ではあり得ない様々なトラブルに遭遇した。

 

 首都ルアンダには27年も続いた内戦の影響で内陸地域から避難民が大量に流入し、都市計画の7倍ほどの人口(約400万人)が集中していた。極端なホテル不足に加え、鉄道やバスなどの公共交通機関が無い。また、驚くなかれタクシーも営業していないため、移動は極めて困難であった。空路で地方へも出かけたいと思ったが、ルアンダ市内の航空会社オフィスも空港の切符売場も窓口は人だかりでいっぱいで簡単にチケットが買えないことが分かった。結局、ホテルのレセプションに知り合いの白タクの手配を頼み、ルアンダ市内と南郊外のムスロ島やクワンザ川などを観光した。

 

  

   ルアンダの中心バイシャ地区 メインストリートの2月4日通り

                   を散策する筆者

 

 しかし、運転手は普段は会社勤めをしており、仕事が終わってから、或は仕事の合間を利用して白タクをするので何時に来るのか分からない。待ちに待ってやっと来た運転手にルアンダ市内と周辺の各地を案内してもらったが、車を降りる時に請求された金額が時間当たり驚くなかれ100ドルだ。物価高とは言えと法外に高いので、値下げ交渉を試みた。ホテルのレセプションマネージャーの仲介で鋭意交渉し、一般相場の時間当たり30ドルで手を打った。高いのは白タクばかりでなく、ホテルやレストランの料金も異常なほど高い。

 

 滞在中はほかにも体調不調のトラブルがあった。蒸し暑くて日差しの強いルアンダ市内を約3時間も休まず歩き続け、ポルトガル植民地時代の名残りを留めるバイシャ地区の2月4日通りなどを散策した。しかし、その間に水分補給を全然しなかったため、宿泊していたホテルの50m手前の路上でぶっ倒れて暫らく意識不明になった。日射病にかかり脱水症状になった模様で、思いのほか坂道が多いのも老体にこたえたらしい。

 突然のハプニングに近所の人々が驚き、大勢集まって来たのであろう。気が付いてみると、見知らぬ親切な人たちに取り囲まれていた。冷たい水をくれるなど、思いも寄らぬ手厚い介護に大感激し、洋の東西を問わない人々の親切に感謝した。お陰ですぐに回復したので病院に行かずに済んだが、古希(70歳)を迎える直前の体力の限界を痛感した。

 

  

  ムスロ島のビーチを散策   路上で倒れ意識不明になる

 

 アンゴラ訪問の主目的であった観光は、ルアンダの旧市街がポルトガル植民地時代の面影を残し情緒がある。だが、ルアンダの郊外も含め、旧市街以外は見どころが少ないのでがっかりした。実際に現地に来てみて、東京のアンゴラ大使館が簡単に観光ビザを発給しない理由がやっと分かった。長引いた内戦の影響で余裕が無く、観光どころでないのが実情であった

 

  ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆

 

               ◇◇◇  ご案内  ◇◇◇

 

 筆者にはアンゴラに関する次の著書があり、ご関心ある方は是非ご購読下さい。

 

●『 272の国と地域を制覇した ●『トラベル・イズ・トラブル

  77歳のワールド・トラベラーは  安全な旅は退屈だ!!  

 たった1人で紛争地を旅した』  ルネッサンス・アイ

 幻冬舎 定価1,400円+税     定価1,300円+税

     

 

 幣著書のお買い求めは、アマゾンなどインターネットショッピンや、最寄りの書店で可能です。なお、書店やネットショッピングで入手不可能の場合は、在庫がある世界の人形館でお求めください。

お問い合わせ:
世界の人形館 TEL 04−7184−4745
        E−MAIL 
 ko-yasu@maple.ocn.ne.jp

 

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