世界の人形館からの夢メッセージ

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伊豆の温泉地巡りとシャッター通り化の地方衰退に想う
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 3年半前から長期入院中の妻のことが気懸りで、大好きな旅行、特に海外旅行もままならない。不完全燃焼の毎日が続き、体調のほうも持病が顕在化して良くない。そこで気晴らしにと数泊の国内旅行を思い付き、先ず次男の孫たちを誘ったが素気無く断られた。この間まで可愛がっていた彼らも20歳前後になり、独自の考えがあるのであろう。それは成長した証でもあるのだが一抹の寂しさを覚える。そこで已む無く一人旅をふと思い付いた。

 非常に強い台風と懸念されていた21号が関東から逸れることを見越し、今月の4日〜6日に伊豆半島の温泉地を旅した。JR東京駅から特急踊り子号に乗車したが、車内の乗客は僅か数人で赤字営業(?)のJRを案じた。さて、初日の宿を取ったのが熱海から約46km南の熱川温泉である。太田道灌が怪我を癒す猿の湯浴みを見て発見したのが発祥と伝えられる。駅を出てすぐ右の所に観光案内所があり、予約しようとしたが悉く断られ、やっと受け入れてくれたのがホテル・セタスロイヤルだ。

 

 駅を出て海沿いのホテルを目指して歩いたが、坂道がかなり急勾配である。途中で見かけたのが、熱川名物の熱い湯煙りが上がる櫓だ。温泉地としての雰囲気をいやが上にも盛り上げる。だが、なんとなく活気が無く、よく見るとシャッターを下ろしている店などが多い。ホテルのチェックインが午後4時を過ぎて遅かったこともあり、夕食は外食となった。予めホテルのレセプションから聞いていた居酒屋で刺身定食を頂いたが、お味のほうはもうひとつであった。

 

                        −−− 熱川温泉 −−−

  

     湯煙りを上げる櫓      ホテル近くのビーチ

 

 食事を終えてホテル付近をぶらついたが明るいネオンの灯は無く、ほとんどの店が営業しておらず、人気の無いシャッター通りに化していた。高度成長時代の華やかな温泉街の賑わいを知っているだけに、夜道は一層暗く感じて侘しくもなった。翌日はチェックアウト前に海岸通りを散策したが、台風の余波で海はまだ少し荒れていた。熱川ほっとぱあーく足湯の公園などを訪れた後、駅に向かった。だが、上り坂一方の道はきつく息も絶え絶えになり、81歳という老いを痛感させられた。

 

 熱川から電車で熱海に引き返し、下車後すぐに熱海港に向かった。初島行の高速船に乗ること30分で、首都圏から一番近い離島に着いた。熱海の南東10km沖合いに浮かぶ小島だ。港を出てすぐ左には漁師たちが営む食堂街が軒を連ねており、正午前でお腹も空いていたので一軒の食堂に入った。注文したのは久しく食べていない壺焼きの定食。まずまずのお味であったが、ご飯があまりにも少ないので御代わりを頼んだ。ところが、ご飯が無いとかで断られる始末で、何とも後味の悪い食堂であった。

 昼食後、近くの海岸通りや遊歩道などを散策した。伊豆半島東部の相模湾海上に浮かぶ島は南方からやってくる海流のお陰で冬も温暖で、亜熱帯植物が生い茂り、南国のリゾートアイランドの様なムードが漂う。小1時間ほど散歩して先述の食堂街近くの民宿を探したが、どこも宿が無いため早々と島を退去した。また、高速船で熱海に戻り、電車に乗って宿探しを始めた。

 

                                     −−− 初島 −−−

  

   初島港に着いた高速船   南国ムードの遊歩道を散策 

 

 熱海駅から約20分、3つ目の網代温泉なら宿があるだろうと期待して下車したが、駅員がいない無人駅であることを知った。こんなローカルなところに果たして泊まれる宿があるのかと不安になって小さな駅舎を出たが、ちょうど駅前に観光案内所(網代温泉観光協会)があったので飛び込んだ。丁寧に応対して頂いたのが中村さんという女性で、平鶴という海辺の湯の宿を紹介してもらった。お礼を言って案内所を出ようとすると、” 缶ビールと靴下を差し上げます "と言われて有難く頂戴した。初対面にも拘わらず実に親切な人である。

 このホテルもチェックインが遅かったので夕食が付かず、対面の磯料理店で新鮮な鯵の刺身定食を賞味した。食後、宿に戻ると名物の露天風呂に入浴したが、確かに眼下は海辺で波打ち際の露天風呂とは珍しい。遠くに熱海の灯が漁火の様に見え、少々暗いが幻想的な趣であった。翌日は周辺を散策後に駅に向かったが、この温泉地も駅前などの一部地域を除きシャッター商店街が目に入った。その後熱海に出て帰京した。

 

                                −−− 網代温泉−−−

  

     平鶴付近のビーチ       網代港付近

 

 3日間の伊豆路の温泉巡りを終え、考えさせられる点が多々あった。例えば、温泉地の商店街がシャッター通り化し、まるでゴーストタウンの様になり活気が無い現実だ。2020年の東京五輪を控えて東京の一極化が加速するが、少し離れた地方に行くとガラッと雰囲気が変わる。地方ではアベノミクス効果の恩恵とは縁遠い様で、人口減少の一因にもなっている地方の衰退が気になる。

 また、筆者は海鮮料理が大好きで、新鮮な海の幸を堪能したいと出かけた訳だが、全くの期待外れであった。この旅で頂いた魚料理はただ高いだけで、ボリュームもなく満腹からは程遠かったことだ。後日談になるが、居住地近くの和食レストランで海鮮料理を食べたところ、新鮮で安くて且つボリューム満点だ。わざわざ遠方の海辺まで出かける必要が無く、近場の内陸でも美味しい魚が食べられることが分かった旅でもあった。

 

                                 ◇◇◇  ご案内  ◇◇◇


講演会のお知らせ
 

 筆者の ワールド・トラベラーこと癲々治が下記要領で講演します。お時間があれば、是非ご聴講下さい。

主催者:JAPAN NOW 観光情報協会

    『第146回観光立国セミナー』

日時:10月12日(金)12:00〜14:00  
場所:海事センタービル2階 会議室

         東京都千代田区麹町4−5  TEL 03-3265-5481  
演題:272ヵ国・地域を旅した

   ワールド・トラベラーが想う真の国際化
入場料:有料
お問い合わせ:観光情報協会事務局 TEL 
03-5989-0902 or

       世界の人形館 TEL 04-7184-4745
        E−MAIL  ko-yasu@maple.ocn.ne.jp

 

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