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米朝首脳会談の舞台セントーサ島と我が総理の外交に想う
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 果たして予定通り会談が行われるのか、或いは中止するのではと一時は気をもませた史上初の米朝首脳、トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長による会談が、愈々2日後の6月12日に開催される。本件については、既に5月16日付けの幣ブログ『史上初の米朝首脳会談が開催されるシンガポールの今昔』でアップ済みだ。注目の会談の場所は、シンガポール島のすぐ南に浮かぶセントーサ島にあるカペラホテル(下写真)決まった。2009年にオープンした新しいホテルだが、島随一の最高級リゾートホテルと言われる。

 ほぼ逆三角形をした島の北側では様々なレジャー施設やアトラクションが楽しめる一方、南側はシロソ・ビーチやパラワン・ビーチという静かなビーチが広がる。カペラホテルは島のほぼ中心に位置し、南欧でよく見かけるような赤い屋根が印象的で、何となくトランプ大統領のフロリダの別荘、マー・ア・ラゴに似ているような気もするのだが・・・。因みに、宿泊ホテルはトランプ大統領はシャングリラホテル、金委員長はセントレジスになるようで、共にシンガポール島にあり近接している。

 

   

                  

 さて、会談のほうだが、想定外 or 規格外とも言うべきビジネス第一の大統領らしからぬトランプ大統領に対し、34歳の若輩ながら体制維持のため強かな金正恩委員長の2人の御仁が話し合う。親子ほども違う年長者のトランプ大統領のほうが主導権を握っているように見えるが、実を取ろうとしているのはむしろ金正恩委員長であろう。両者に共通するのはビジネスであり、北朝鮮が我が国に求めるのは先ず経済支援であり、拉致問題はその後であろう。

 明らかにノーベル平和賞平和賞狙いの同大統領は非核化で煮詰めるほか、朝鮮戦争終結の合意に調印する可能性も示唆したが、果たして思惑通り事が運ぶであろうか。口癖であった「最大限の圧力」も北朝鮮を刺激するとして封印しており、根っからのビジネスマンらしい如才無い処世術である。他方、同委員長もシンガポール滞在中にカジノなどを視察し、不足気味な外貨獲得のため北朝鮮国内にカジノ特区を造るなど様々な外資導入を目論むであろう。 

 

 一方、外交が大好きな我が総理、安倍晋三首相は最近でも2度もトランプ詣でをし、米朝会談で 懸案の拉致問題を議題にしてもらおうと懸命だが、どうもボタンの掛け違いをしているようで笑止千万でならない。せっせと政府専用機に乗り高額の国費を使って外交に勤しむが、空回りするだけで実績や成果などは皆無に等しい。確かに外交キャリアだけはドイツのメルケル首相に次ぐが、長年対応してきた北朝鮮の拉致問題やロシアとの北方領土問題などは少しでも進展したのであろうか?かつて国会で「外交交渉において政治は結果だ」と同首相は答弁したが、その結果がきちんと出ているであろうか?反論があれば、是非ともお伺いしたいものである。

  またこれほど頻繁に夫人同伴で外遊する首脳は、世界でも類を見ないであろう。その夫人が森友疑惑に関与していなかったら、特に問題にはならなかったのだが・・・。外交に熱心なことに敬意を表したいが、お友達のトランプ大統領を見習いコストパフォーマンスを考えた実りのある外交を実践願いたき次第だ。そのためには北朝鮮に対して金太郎飴のように「圧力を続ける」という対北強硬姿勢をアピールし続けるのではなく、また同大統領に頼る他力本願ではなく、自らが金正恩朝鮮労働党委員長と腹を割った直談判が出来る度胸と実力が望まれよう。もし、トランプ大統領の口添えで拉致問題が解決しても、そのお返しは通商問題などで随分高い代償を払うことを覚悟せねばなるまい。

 

(後記)

 2018年最大とも言うべき政治ショーは、予定通り昨日セントーサ島で行われた。一応トランプ大統領と金正恩委員長は共同声明に署名したが、最重要の非核化は骨抜きにされ、アメリカが主張していたCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な核放棄)には言及されなかった。また、声明には朝鮮戦争終結も盛り込まれず、さらに金正恩体制を保証すると言う、実質的に北朝鮮に利する会談に終始したようだ。元々中間選挙を意識しノーベル平和賞狙いの大統領にして見れば、委員長と会って握手するだけで大半の目的を達成したのであろう。

 一方、恥をさらした格好になったのは我が総理である。確かに会談でトランプ大統領から北朝鮮の拉致問題が提起されたが、極めて短時間の会合で相手方から良い返事が出るはずが無い。もっと、もっと真摯に当事者意識を持ち他国任せにせず、命を挺するぐらいの覚悟で金正恩委員長との直接対話を実践願いたいものである。(6月13日)

 

 ところで、セントーサ島は東西4km、南北1.5km、面積は4.71㎢の小さな島だ。東京・台東区の3分の1に過ぎないが、1972年からシンガポール政府肝いりの観光政策で開発されてきた。島名はマレー語で「平和と静けさ」を意味し、豊かな自然にも恵まれている。両首脳が非核化=平和につき話し合うには、まさに絶好の場所である。島は橋で本島と繋がれているほか、島に行く手段はモノレールやケーブルカー等がある。従い、これらのアクセスを遮断すれば警備し易く、これが会談場所として選ばれたのであろう。

 小島ではあるが歴史的な場所になろうとしているセントーサ島を、筆者は1977年7月と、ちょうど28年後の2005年7月に訪れている。30年足らずの間に島はどのように変貌したか、島の今昔を中心にして紹介しよう。

 

  ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆

 

 1977年の最初のセントーサ島訪問は、商社マン(三井物産)として駐在していたクウェート勤務を終えて帰国途中で立ち寄ったものだ。その時は妻、小学生の長男と次男を帯同していた。取引先のシンガポール駐在員などの案内で島を訪れたが、政府による開発が始まってから間もないため、テーマパークも少なく観光客もまばらであった。むしろまだまだ豊かな自然が残る静かな佇まいの未開発の島であった。

 当時は美しい庭園のほかに、スイミング・カヌー・ヨット・ゴルフ・博物館などが楽しめる程度のリゾート・アイランドであった。しかし、緑の少ない沙漠の国クウェートで3年余り過ごしていただけに、長男と次男の子供たちはオアシスのような広い庭園のなかで伸びやかに寛いでいた。

 

(1977年セントーサ島で家族と共に楽しんだ懐かしいスナップ)

  

シンガポール島を結ぶ橋  島内を走る循環バス    美しい庭園

 

  それから28年後の2005年には妻のほかに、次男に家族ができて嫁と2人の孫たちを引率する3世代旅行を堪能した。島は驚愕するほど大変貌し、見どころ満載のレジャーアイランドに変身していた。島内の移動は前回の訪問時には無かったモノレールやシャトルバスを利用したが、随分便利になったものだ。島の全てがファンタジー溢れる娯楽島は、老若男女を問わず昼も夜も楽しめる。アジアで唯一と言われるバタフライ・パークという世界昆虫館は、世界一大きなカブトムシをはじめ、4000匹以上の昆虫の標本を持つ博物館である。特に約50種、2500匹という蝶のコレクションは世界有数だ。

 アンダーウォーター・ワールドという水族館では、海底5mに造られた全長83mの透明なアクリルトンネルを進んで行くと、すっかり海中散歩しているような気分になる。ミュージカル・ファウンテンは、噴水とレーザー光線、音楽が世界屈指のハイテク技術により一体化した、水と音楽と光の芸術ショーだ。バタフライ・パークのそばにそびえ立ち、ひときわ目立つのが高さ37mのマーライオン・タワーである。マリーナ・ベイに面する本家の小さなマーライオン像に比べ、巨大で野性味が溢れ迫力がある。エレベーターで口と頭上にある展望台まで上ると、抜群の眺望が堪能できる。

 

  (28年ぶりに再訪した2005年セントーサ島への3世代旅行)

  

 マーライオン・タワー バタフライ・パーク ファウンテン・ガーデンズ

  

幻想的なミュージカル・   シロソ・ビーチ パラワン・ビーチで孫たち

  ファウンテン              (今は大学生と高校生)と泳ぐ

 

 2度目のセントーサ島訪問から早や13年が経つ。島の開発がさらに加速し、今やカジノやユニバーサルスタジオまであるから更なる驚きである。今回の首脳会談開催により一層知名度が上がり、世界的なリゾートアイランドとして益々発展しよう。

 

  ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆

 

 あれほど家族と至福のセントーサ島旅行を楽しんだ我が家だが、その後は如何であろうか。私事で恐縮だが、認知症を患う妻は4年近く闘病中で、延命医療を受け不帰の人にならんとしている。悲しく、やりきれないほど切ない。また、50代の長男と次男の家族は親の教育が悪かったのか、或いは筆者の不徳の致す所か、孫たちも含めほとんど寄り付かない。家庭崩壊の実情が恥ずかしくてならない。81歳になって送る独居生活は実に侘しく、世の無常を痛感する毎日だ。自業自得とは言え・・・。

 

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