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 国名変更するアフリカ最後の絶対君主国スワジランドの旅
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 「信無くば立たず」「膿を出し切る」などと度々仰るが、一向に潔く退陣しない我が総理。僭越ながら申し上げれば、或る意味では独裁者かも知れない。他方、アフリカの或る国で様々な非難を浴びているユニークな独裁者がいる。

 

 スイスは小学生でも知っている国だが、アフリカ南部のスワジランドを大人でも知っている人は僅かであろう。この両国の国名が紛らわしいとして、このほど同国の国王ムスワティ3世(50歳)が国名を「エスワティニ」に変更すると発表した。つまりスワジランドの国名表記「Swaziland」が、スイスの英語表記「Switzerland」と勘違いされることを防ぐためとか。

 面積は四国とほぼ同じ1万7363k屬如⊃邑は約130万人。南アフリカとモザンビークに囲まれた小さな内陸国は国際社会ではほとんど無名だが、1986年に即位した現国王はアフリカで最後の絶対君主として知られる。なんと夫人は15人もいるが、前国王のソブーブ2世は100人を超す妻がいた豪傑とか。多数の妻のためにいくつもの宮殿を建設するなど豪奢な私生活ぶりや、強権統治に対し人権団体から再三批判されてもいる。

 

 

                                   国王ムスワティ3世

 

 ところで、新国名のエスワティニだが、英語と共に公用語になっているスワティ語の名前で、”スワジの地”を意味する。因みに、国名変更例としては、ローデシア ⇒ ジンバブエ、ビルマ ⇒ ミャンマー、キルギスタン ⇒ キルギス、グルジア ⇒ ジョージアがある。また、最近ではバルカン半島の小国・マケドニアがギリシャから国名変更を迫られており、詳細は2018年3月7日付け幣ブログ『国名変更で揺れるマケドニア紀行』で紹介済みだ。

 さて、1968年にイギリスから独立したスワジランドで有名なのがHIV感染率が世界最高で、エイズ蔓延などで平均寿命は40歳台と言われる。また、近年アフリカで圧倒的に覇権拡大を続ける中国に対し、スワジランドは台湾を国として外交関係を結ぶ数少ない国の一つでもある。日本人も滅多に訪れないであろう稀有な国を、272か国・地域旅した私ことワールド・トラベラーは2001年11月に訪れており、その模様を紹介しよう。

 

   ☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆━…━☆

 

 もちろんスワジランドへの直行便は無く、成田から香港と南アフリカのヨハネスブルグで乗り継いで向かった。先ず同じような内陸国レソトに寄った後、またヨハネスブルグ経由でスワジランドの玄関・マンジニに着いた。首都は人口約6万人のムババーネだが、そこから南東41km、エズルウィニ渓谷の東に位置するのが、最大の町マンジニである。

 同国唯一の商工業都市で、人口は約11万人。ダウンタウンは思いのほか大きく、なかなか活気があるが特に見るべきものはなく、見どころは近郊である。空港があるマツァファは標高が約1000mだが意外に暑く、一面のパイナップルやサトウキビの畑が広がる。また、ろうそく工場やバティック工場があり立ち寄った。

 

   

  マンジニのダウンタウン  マツァファのパイナップル畑

               でのワールド・トラベラー

 

 観光スポットが多いのは、標高1500mほどの高原と渓谷が美しいエズルウィニ渓谷の一帯であるその中心がロバンバで、王宮と議会が置かれている王都である。渓谷内にあるマンテンガ自然保護区の中には、スワジ族の伝統的な村を再現したスワジ民族文化村がある。昔ながらの草葺の家に一夫多妻制のスワジ族家族が実際に住んでおり、興味ある文化や風習を色々見せてれる。

 

  ( マンテンガ自然保護区のスワジ民族文化村を訪れた筆者 )

    

 

 一方、泊まったロイヤル・スワジ・サン・ホテルは、カジノや広大なゴルフ場付きの豪華なリゾートホテルだ。緑の芝生と花が咲き乱れる森に囲まれ、美しいプールサイドでうたた寝をして至福の時を過ごした。また、スワジ文化を展示する国立博物館は質素な佇まいの建物だが、素朴な展示ぶりがむしろ印象に残った。

 

 

        エズルウィニ渓谷     ロイヤル・スワジ・サン・

                  ホテルで寛ぐ

 

 スワジランド各地を回った後は、車で隣国のモザンビークへ向かった。ほぼ一直線のきれいに舗装された道を約100km、2時間走ると標高はどんどん下がり、インド洋に面する首都マプトに着いた。涼しい高原地帯にあるスワジランドに比べ、暑くて湿気があった。この旅ではモザンビークを出た後は、ザンビア・タンザニア・コモロ・南アフリカを周遊し、3週間に及ぶ刺激的なアフリカ紀行を堪能した。

 

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 スワジランドでは、国王に強大な権力が集約され、政府の要職の多くを王家が占めるなど絶対君主制の様相を呈している。また、国民の僅か1%ほどの白人が経済の実権を握り、私有地の大半を保有する。人々の生活水準は低く、電力の約80%を南アフリカからの輸入に依存する。更に国民の1/3が貧困層の窮状を無視し、王室費だけでは飽き足らず少ない国家予算に手をつける始末だ。

 特に多数の妻のためにいくつもの宮殿を建設するなど、その散財癖が各国の非難を呼んでいる。また、処女のみが参加を許されるリード・ダンスという国王のためのダンス儀式も毎年恒例となっており、数万人もの処女が参加する。しかも、参加した女性の中から、国王は新しい妻を選ぶようだ。一方、国王は自分より強い者とは戦わないと言う不戦も貫いており、何かと話題の多い御仁のようである。

 

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