世界の人形館からの夢メッセージ

夢と寛ぎを紡ぐワールドスクエア
朝鮮初中級学校と半島統一の祈願
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 6月中旬に旅立ちする1ヵ月の危険な地域(と言われる)、イラクやチェチェン(ロシア)などへの長旅を間近に控えた去る6月9日、私ことワールド・トラベラーは或るイベントに招待された。在日朝鮮人総連合会(略称:朝鮮総連)の千葉県本部外務委員会の関係者から丁重なお誘いを受けたのである。

 場所は東京大学検見川総合運動場にほど近い、千葉朝鮮初中級学校の運動場で行なわれた第3回フレンドシップフェスタ。東日本大震災復興支援と交流イベントが趣旨のフェスタの収益金は、旭市の復興支援、震災で親を失い被災した日本と在日同胞の子供たちの精神的なケアなどに使われる由。
 
 いわゆる朝鮮学校の運動場の真ん中に焼肉用のコンロが置かれたテーブルがずらりと並び、家族連れなどでやって来た参加者は美味しい焼肉などに舌鼓を打った。また、その周りを飲食屋台が囲み、校舎寄りのステージでは朝鮮の民族舞踊などを含め様々なショーが繰り広げられ、会場の雰囲気を大いに盛り上げていた。
 この日だけは、なんだか日本にいるような感じはまったく無く、まるで朝鮮半島のどこかにいるかのような錯覚に陥るほどであった。
                                             

           −−− 運動場の風景−−−

   
 千葉朝鮮初中級学校の校門   焼肉用コンロが置かれた  飲食屋台の一角
               テーブル、後ろは校舎


 盛り沢山なプログラムが次々と進行する合間を利用し、この学校の先生、金明仙さんと言う聡明な女性教師のガイドで学校内の教室などを視察した。この学校では、朝鮮籍と韓国籍の子供たちがほぼ同数で学んでおり、日本籍も若干いると聞く。
 昨年は我孫子市の小学校で子供たちに講義したり、地球儀寄贈の関係で小・中学校を訪れたりし、最近の日本の学校の教室内は或る程度熟知していた。
 
 しかし、朝鮮学校の教室内の雰囲気はかなり違い、良く整理整頓されてスッキリしている。黒板や壁には様々なイラスト画が貼られ、なかなかセンスのあるものが多い。また、ひときわ目を引くのが、韓国と北朝鮮の間に国境線が無い朝鮮半島図である。
 1995年5月に北朝鮮を訪れた際、各地で国境線が無い朝鮮半島の看板を見かけた。しかし、不思議なことに、1974年4月以来5度も出かけている南の韓国では斯様な看板や地図を見たことが無い。南北朝鮮統一の想いは南よりも北の方が強いのであろうか?ワールド・トラベラーとて、日本人ゆえによく分からない。

 今回の朝鮮学校訪問の記念品としてささやかであるが、筆者が最近著した「私はワールド・トラベラー 世界257ヵ国・地域を旅した男」という本を同校に寄贈した。日朝友好親善の架け橋の一助になれば、誠に幸甚である。

         −−−−− 教室内を視察 −−−−−
  
  中央が筆者、右が金先生 イラストが多いのが特色 視察中の世界の旅人

                       
 朝鮮籍、韓国籍の同胞が仲良く通学する民族学校は、千葉県ではこの千葉朝鮮初中級学校だけである。朝鮮民族の魂、言葉、文化や風習などを学びながら、在日同胞の強い絆の輪を広げ、朝鮮半島の統一を切に祈願しているとか。

 因みに、第二次大戦後に在日朝鮮人総連合会が設立した朝鮮学校には、15歳から18歳までの生徒が在籍する高級学校(日本の高校に相当)、12歳から15歳までの生徒が在籍する中級学校(中学校に相当)、6歳から12歳までの児童が在籍する初級学校(小学校に相当)がある。
 児童・生徒数は1970年代前半がピークで、4万6000人に達したが、その後は少子化もあって減少の一途を辿っている。現在は約60校ほどでおよそ8300人が学ぶが、運営資金難が続き、財政基盤の悪化が廃校や統合に拍車をかけているとか。 
 一方、大阪で生まれ、1974年にクウェートに駐在勤務するまで長年同地に住んでいたワールド・トラベラーにとり、朝鮮学校の話はよく聞かされていた。それほど昔から大阪にはコリアの人たちが多く、今でも朝鮮学校が多くてその数10校は東京と並ぶ。

 他にも「各種学校」としての位置付け、支援金除外、偏向しているのではないかとも言われる教育内容(金日成・正日の父子への礼賛など)など、朝鮮学校を取り巻く環境は種々極めて厳しいものがあるようだ。
 しかし、フェスタ当日に出会った朝鮮籍と韓国籍の人たちはみんな礼儀正しく、祖国統一のために頑張ろうとの悲願が強く感じられたのが、なんとも心地良かった。
 
 日朝間長年の懸案である拉致問題解決のヒントや手掛かりなども、ひょっとすれば朝鮮学校や在日朝鮮人会などとの地道で且つ絶えざる交流を通して何か得られるのではないかと期待させるものがあるようである。
 お互いに心は一つ、食べて遊んで復興支援に貢献する、久し振りに実に楽しく爽快な一日をエンジョイした。カムサハムニダ!

  
美しい金先生と談笑の筆者 国境線の無い半島図  皆と巻き寿司作りに励む 

 実は朝鮮学校の理解につき、今もなお戸惑いが若干残るのが偽らざる心境である。しかし、当初は思いも寄らなかった今回の朝鮮学校訪問を契機に、美しい自然が残り礼儀作法を重んじる風土の朝鮮半島を、もっともっと注視したい気持ちが強くなった。
 大言壮語になるかも知れないが、出来れば半島統一のために微力ながら少しでもお役に立ちたいと祈念している。ただ、76歳というかなりの高齢を考えると、果してそれまで存命しているかどうか定かではないが−−−。
 
 最後に、素晴しい写真提供をお願いした當間紀子さんに謝意を表したい。

  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

筆者(ペンネーム:高やすはる)が著した本が文芸社より発売されています。書名「私はワールド・トラベラー 世界257ヵ国・地域を旅した男」、定価は本体1、500円+税。書店でお買い求め、又は注文可能。 また、アマゾンや楽天ブックスなどのインターネット・ショッピングもできます。なお、書店やネットショッピングで入手不可能の場合は、常に在庫が十分あります
世界の人形館(TEL:04−7184−4745 ) で確実にお買い求めできます。

 なお、本書は単なるトラベル・ガイドブックではありません。日本の将来を憂い、特に三流とも揶揄される日本外交に対し、ズバリ直球でもの申す本物志向の 提言書でもあります。是非ともご愛読のほどお願いします。    

     
        表紙カバーと帯             口絵

ワールド・トラベラーが館長を務める
世界の人形館では、257カ国・地域の民俗人形、紙幣とコイン、仮面、壷、置物、絵画、木彫り、地球儀、時計、照明ランプ、絵皿、万華鏡などを多数展示しています。ご興味ある方はご遠慮なく、お気軽にご来館下さい。慈善活動につき、入館料は無料です。但し、セキュリティなどのため、下記要領で必ず予約をお願いします。
TEL:04−7184−4745 又は Eメール: 
ko-yasu@maple.ocn.ne.jp

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