世界の人形館からの夢メッセージ

夢と寛ぎを紡ぐワールドスクエア
チキンレース化した米中貿易摩擦
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 今世紀初の新しいタイプの大戦 ? or 新種の冷戦が勃発しようとしている。制裁関税で攻める一方のアメリカのトランプ大統領に対抗、懸命に報復関税で応酬する中国の習近平国家主席。下手をすれば共倒れになるかも知れない覇権争いを、2大国がなりふり構わず繰り広げている。アメリカのトランプ政権は昨日(10日)、中国からの2000憶ドル(約22兆円)分の輸入品に対する関税を引き上げる第3弾の追加制裁関税を発動した。かつて米中の貿易量は年間20憶ドルだったが、現在のそれは1日だけで20憶ドルに達している。

 対立を続けるアメリカと中国の閣僚級、米国側はライハイザー通商代表とムニューシン財務長官、中国側は劉鶴副首相が出席した交渉がワシントンで始まったが、不調に終わり10%の関税が25%に引き上げられた。さらに、対中国制裁の第4弾として追加関税が課されていない約3000億ドル(約33兆円)分にも課税するよう、トランプ大統領は通商代表部(USTR)に指示した。一時は沈静化していた米中貿易摩擦の再燃は避けがたく、世界経済に動揺が広がるチキンレースになりつつある様だ。

 

  

 

 因みに、加熱する米中貿易摩擦の序章は1918年7月6日の第1弾の発動で始まった。アメリカは中国からの輸入品340憶ドル分に対し25%の関税を上乗せしたが、対する中国は同額の報復関税を課した。続く第2弾として160憶ドル分の25%追加関税が同年8月23日に発動され、アメリカの制裁に対して中国も同様の報復をして対抗した。さらに9月24日に第3弾の関税措置が発表されたが、その後関税引き上げは一時的に見送られ、両国間で交渉が続けられていた。今回の突然とも言うべき暗転により、中国の習近平国家主席はこのまま引き下がるとは思えない。下手をすれば、習近平氏が強力に推進する一帯一路(幣ブログ『イタリアが参画する中国の一帯一路』参照)にも少なからず影響を与えるのでは?

 

   トランプ大統領が振り下ろした制裁の代償は、相手方の中国は勿論、アメリカ自体も負いかねないであろう。アメリカ国内でも困惑している様で、中国の報復関税を実際に払うのはアメリカ側の輸入業者であり、そのツケは同国の

 米国の港で陸揚げされた

 輸入貨物(ネットより)

企業や消費者に回ってくる。今回の第3弾は衣料品や食料品など生活必需品が多く、小売業界は閉店が続発するのではとの見方がある。また、中国がアメリカの農産品に報復の高関税を課すため、トランプ大統領の支持層である農家も困窮しているはずだ。

 一方、外野席にいる様な感じの我が日本だが、日本経済への悪い波及も不可避であろう。中国製品の部品の多くは今も日本から供給されており、アメリカ向けの中国製品の輸出が減れば日本からの輸出も減る悪循環に陥るからだ。長く続いている我が国の景気に最近陰りが出ているのは、米中摩擦に依るところが大のようである。従い、対岸の火事として傍観を続ける訳には行くまいが、むしろピンチはチャンスにもなる。外交力を発揮して両大国間の仲裁を買って出れば、意外な展開があるかも知れない。

 

 ところで、交渉が斯様に難航するのは、貿易摩擦だけでなく、先端技術や安全保障を巡る覇権争いも繰り広げているからだ。アメリカは中国による自国産業への補助金支給が外資との自由な競争を妨げているとして見直しを迫まる。まさにチキンレースを彷彿させる両大国の報復合戦がいつまで続くのか予測困難だが、この調子で推移すれば中国で最大1.5%、米国は0.6%、それぞれ国内総生産(GDP)が押し下げられるとの試算がある。いずれにせよ、両国間の交渉がこじれ、世界恐慌と言う最悪のシナリオにならないよう、米中両国の冷静な妥結交渉を期待したい。

 272の国・地域を旅した私ことワールド・トラベラーは駐在こそしていないが、中国(本土)はなんと20回、アメリカは15回も訪れたことがある大好きな国だ。両国は一見、水と油の様な関係だが、実は共通点も意外に多く、特にそれは若い世代に顕著だ。例えば、共にお金と力に頼る拝金主義者が多く、年長者をさほど大事にしないことだ。なんと言っても驚きは英語も中国語も語順などの文法が似ていることで、日本人よりも中国人のほうが英語が上手いと言われるのはこのためだ。
 

 世界の覇権争いでしのぎを削り、貿易戦争の様相を呈している米中摩擦など鬱陶しいことが多い世俗だが、拙宅(世界の人形館)で可愛いイラクの人形、麗しい花、華やかなランプなどを観ていると自然に癒され和む。これこそが令和と実感する次第である。

 

(後記)

(1)中国は今夜600憶ドル分に対し、6月1日に最大25%に引き上げる報復の追加関税を発表した。このエンドレスな米中の制裁合戦は日本の国内景気にも波及し、内閣府は景気の基調判断を6年2か月ぶりに「悪化」へと下方修正した。(5月13日)

(2)トランプ大統領は第4弾として中国からの輸入品3000憶ドル分に対し、9月1日に10%の追加関税を発動すると表明した。さらにアメリカの財務省は、中国を意図的に通貨安を誘導する「為替操作国」と認定した。米中は貿易に加え通貨でも対立し、国の両大覇権争いは加熱する一方である。(8月6日)

(3)トランプ大統領は第4弾の追加関税として、中国からの輸入品2500憶ドル分への25%追加関税の第1〜3弾につき、10月1日から30%に引き上げると表明した。さらに、9月1日からの第4弾も税率を10%から15%に引き上げる。対する中国は報復として、750憶ドル分の米国製品に5〜10%の関税を上乗せすると表明した。両国の報復の応酬合戦は終息の兆しが一向に見えない。(8月24日)

 

             ◇◇◇  ご案内  ◇◇◇

 

無料講演を引き受けます。

  筆者は講演・講義を全国各地で行っています。主目的は地域や街の活性化と真の国際化推進、そして三流とも揶揄される日本外交再生などの一助です。そのために世界に関することであれば、旅行、文化芸術、宗教、歴史、政治や外交に関する国際情勢、グルメ、環境、経済や産業などジャンルを問わずワールド・トラベラーとして恥ずかしくない講演をします。しかも272ヵ国・地域を旅した実体験をベースに、他人様の情報をコピペ(切り貼り)しない異色のノンフイクションをありのままにお話します。
 ご希望があれば、ご遠慮無くお申し出下さい。因みに、社会貢献活動のため謝礼は一切不要ですが、ご希望の主旨が筆者の平和的な理念などに反する場合は勝手ながらお断りすることもあります。予めお含み置き下さい。

 

 因みに、主な講演実績(2011年以降)は次の通りです。

2011年1月25日「ケニア」我孫子市立根戸小学校で 我孫子市教育委員会主催
2011年10月2日 「240国・地域を旅して」我孫子市生涯学習センターで 我孫子の文化を守る会主催
2012年4月14日 「PKO派遣の南スーダンと激動アラビアを旅して」 我孫子けやきプラザで 文化を守る会主催
2012年8月5日  「アジアの昔と今」横芝光町立図書館ハイビジョンホールで  横芝光町図書館主催
2012年11月3日 「世界255か国・地域を旅して」中央学院大学の学園祭で 中央学院大学主催
2013年8月10日 「世界の仮面など」けやきプラザで  我孫子南まちづくり協議会主催
2013年9月29日 「グローバル時代を生きる」あびこ市民プラザで  我孫子市国際交流協会主催
2013年11月9日 「世界の紛争地帯を訪れ、平和を語る」あびこ市民プラザで  我孫子の文化を守る会主催
2014年6月19日 「世界の辺境地や紛争地帯を訪れてこそ、本当の世界が分かる」 グラン・レジデンス主催
2014年9月13日 「イスラム世界に住み働き旅して41年」柏市中央公民館で  伸光堂千葉販売主催
2014年12月6日 「世界旅行のススメ」四街道市で 視覚障害者総合支援センターちば主催
2015年2月24日 「イスラムとの腐れ縁」柏市中央公民館で  柏南交友会主催
2018年10月12日 「272ヵ国・地域を旅したワールド・トラベラーが想う真の国際化」東京海事センタービルで  JAPAN NOW 観光情報協会主催 

                    ― ― ―  講演会風景 ― ― ―
  
プロジェクターを駆使し講演  地球儀を前にして   満席の会場で熱心に聴講
 するワールド・トラベラー スピーチする筆者  する多数の参加者たち 

 

お問い合わせ:世界の人形館 
                     TEL 04−7184−4745
      E−MAIL 
 ko-yasu@maple.ocn.ne.jp

 

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| 国際経済 | 21:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑TOP
2017年初頭に想うトラポノミクスvsアベノミクス
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     謹 2017年(平成29年)!
           A Happy New Year !

                 新年好!

                Feliz Año Nuevo ! 
                         Selamat Tahun Baru !
                         नया साल मुबारक हो !
                                   ! كل سنة و أنتم بخير

 

 酉年の元日のお天気は終日快晴で、しかも暖かく穏やかであった。自宅があるマンションの屋上から眺望すると、「西の富士、東の筑波」と称される筑波山の稜線がハッキリと見えるほど、空気も澄み切っていた。877mは並みの標高だが、この日はいつもより高く見えた。これは年の初めから縁起の良い一年になるのでは・・・。

 と思ったのも束の間、トルコの最大都市イスタンブールで銃乱射事件が1日未明に起きたとの報をテレビで知らされた。ボスポラス海峡沿いの高級ナイトクラブで外国人を含む39人が死亡し、すぐにイスラム過激組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。残念ながら、今年も世界各地で凶悪な事件が絶えないようである。

 

   

    自宅マンションより筑波山を遠望  イスタンブールの銃乱射事件で

                     搬送される負傷者(ネット転用)

 

 一方、私事で誠に恐縮だが、認知症で2年近く入院中の妻を元日早々から見舞った。来世への旅立ちの助走であろうか、日毎に衰え萎え行く彼女の姿を直視すると、死は必ず訪れるものとは分かっていながら悲しく切なくもなる。また、年末年始の休みに関係なく献身的に働く介護士など関係者のご苦労には、頭が下がる思いである。この人たちに正当に報いる待遇改善が、焦眉の急なることを改めて痛感した次第だ。

 

 さて、トランプバブルで世界中の株価が急上昇した2016年末だが、この勢いで2017年の世界は本格的な繁栄の時代に入るのであろうか?今年も本音でものを言うトランプ氏の過激な言動が世界が動かしそうである。特に国益優先の「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ次期大統領は、経済成長率の目標として4%を掲げ、大規模減税の実施で少なくとも2500万人の新たな雇用を創出する経済政策「トランポノミクス」を掲げる。
 また、貿易政策に関しては、TPP=環太平洋パートナーシップ協定はアメリカの雇用を奪うため離脱し、メキシコやカナダと結んでいるNAFTA=北米自由貿易協定も割安な製品の流入で製造業が打撃を受けているとして再交渉するとのこと。さらに、中国に対しては膨らむ貿易赤字は意図的な為替誘導によるものと認定するなど各国に厳しい姿勢を示す。

 

 ところで、日本経済に与える影響だが、トランプ氏の政策、即ちトラポノミクスによりアメリカで個人消費が伸びれば、日本からアメリカ向けの輸出などでメリットが出そうだ。しかし、アメリカが保護主義的な政策を進めて関税障壁を作り日本の得意分野に関わる場合は、直接的な影響を受けよう。さらに世界的にモノの動きが止まれば、世界同時不況になる可能性もある。

 為替の方は日米間の金利差を考えると、当分は円安ドル高の基調は続くであろう。このため企業の業績は、輸出関連産業は円安の恩恵を受けて増益の見通しだが、円安に伴い輸入価格は当然上昇しよう。また、内需関連産業はデフレ脱却が困難な背景もあり高額品が売れそうにもなく、若干のマイナス見込みとなりそうである。
 以上がエコノミストなどの常識的な予測だが、筆者の見方は少し異なり後日詳述する。
       
 
 一方、トラポノミクスより先輩格の我がアベノミクス(別名アホノミクスと揶揄されるが)は、掛け声だけは実に勇ましいが一向に成果が上がらないようである。例えば、日本経済の本格的な成長の決め手になるであろうデフレ脱却は限りなくゼロに近い実績であり、国会承認を急いだTPPは離脱しようとするトランプ次期政権の利害と真向からぶっつかるものだ。ボタンの掛け違いも甚だしいと言わざるを得ない。
 意外に見落としがちなのはGDP国内総生産の伸びである。安倍首相は「民主党政権では経済が衰退した」と言うが、実は民主党(現民進党)政権時代に日本経済は大幅に成長しているのだ。2年間の安倍政権で増えたGDPはわずか1.5%に対し、3年3か月の民主党政権では5%も伸びている。実質賃金も未だにマイナスの自民党政権に対し、民主党政権ではリーマンショック時のマイナス5%から1年でプラス3%に回復させた成果がある。この事実からもアベノミクスの破綻が窺い知れる。
 また、不法移民を排除するためメキシコ国境に壁を作ると強気だが頼もしいトランプ氏に対し、過日の北方領土交渉ではプーチン大統領に食い逃げされ、相手にしてもらえなかった我が安倍晋三首相の頼りなさとは大違いである。一強と言われる同首相は長期安定政権を目指すが、相変わらずうわべだけの美しい言葉に酔いしれる性癖、つまり言行不一致が抜けきれないようである。
 同じ「ミクス」を掲げるが、その質やターゲットは同じようなレベルではなく、お互いにとって「異床異夢」が実態であろう。何と言っても両者間の大きな相違は、トランプ次期大統領が依然として現役バリバリの商売上手なビジネスマンであることである。このことを前提にした然るべき現実的且つ実務的な対応が日本側に求められよう。
(後記)
 1月20日にトランプ第45代米国大統領の就任式がワシントンで行われ演説したが、それはまるで昨年の大統領選キャンペーンを継続する様な厳しいものであった。即ち、「アメリカファースト」という自国第一主義、TPP離脱などの保護主義などの主張は不変であった。アメリカ各地で華やかな祝賀行事が催される一方、反対派による激しい抗議デモが本国のアメリカをはじめ世界各地で繰り広げられた。今後我が日本に対しても、政治的・経済的な影響が少なからず出よう(1月22日)。

 

                 ◇◇◇ ご案内 ◇◇◇ 


    ☆☆☆ ニューイヤーコンサート2017 ☆☆☆

 筆者が運営しているプライベート・ミュージアム「世界の人形館」の見学者は実に多彩です。国際的なヴァイオリン奏者、アンナ・スタルノフスカヤさんもその一人。日露混血の才能豊かな彼女がプロデュースする第10回みんなで楽しめるクラシック・コンサートが、1月15日(日)に開催されます。世界の人形館はこの素晴らしいコンサートの趣旨に賛同し、後援して7年になります。

 

                    

 

日時: 2017年1月15日(日) 14:00 開演 (13:30開場)

場所:我孫子市けやきプラザふれあいホール

アクセス:常磐線・千代田線 我孫子駅南口徒歩1分

入場料:一般 1300円 子供(4歳以上)・学生 700円

 

 酷寒の折柄ですが、是非ご来場下さい。お待ちします。なお、チケットをお求めの方は下記の所へご連絡下さい。

お問い合わせ:
ジョイ・ファミリーコンサーツ TEL 0297−68−9517 または

世界の人形館 TEL 04−7184−4745 

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| 国際経済 | 23:52 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - | ↑TOP
ギャンブル超大国になるカジノ法案成立
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 どう見てもアベノミクスやTPPなどの不発(?)を挽回しようとする、数の力を乱用した無謀な暴挙に思えてならない。賛否両論が渦巻く中で熟議されないまま、カジノ解禁を含む統合型リゾート(IR)推進法案は自民党や日本維新の会などの賛成多数により修正案付きで可決・成立した。2年前にいったん廃案になったものが息を吹き返した訳だが、これで日本は名実共に世界に冠たるギャンブル王国になろう。

 推進派は2020年の東京五輪にタイミングを合わせ海外からの観光客を呼び込もうと目論む自民党、及び大阪万博誘致を画策する日本維新の会だが、賛否が分かれ当初法案成立に慎重であった友党の公明党は自主投票で臨んだ。この法案の最大問題は明らかにリスクのあるギャンブル依存症のほかに、マネーロンダリング(資金洗浄)などもある。しかし、その対策が具体的に見えてこない。

 

 カジノ参入を狙うゲーム・パチンコ機器大手のセガサミーホールディングスの経営者と昵懇の安倍晋三首相、そして支える菅義偉官房長官などは推進派のようだが、カジノ、つまり賭博が持つ魔性、危うさを本当にご存知なのであろうか?それは経験者でないと分からないことであり、自慢するよりも恥じるべきだが、実は何を隠そう筆者がその当事者なのである。

  世界272の国・地域を旅した私ことワールド・トラベラーは世界のカジノ場も数多く訪れており、実際に賭けた実務経験がある。商社マンとしてジャカルタ駐在時代は、半年ほどカジノ場に入り浸ったほどだ。そして誇れるほどのものではないが、カジノが持つメリットとデメリットをある程度熟知しており、勿論メリット<デメリットだが・・・。詳細は既に2年以上も前の2014年11月23日付の幣ブログカジノの功罪を考えるで述べている。

 

 カジノの起源はヨーロッパとされる。18世紀のルイ15世時代に上流階級や庶民向けの賭博場が広まりカジノの元となったほかに、イタリア、ドイツ、モナコなどでカジノが広まった。アメリカでは1940年代からラスベガスがカジノの町として発展し、東部のアトランティックシティにもできた。ラテンアメリカではアルゼンチンなどで始まり、カリブ海諸国にもできた。アジアでは古くからあるマカオが今世紀に入り外国資本導入でラスベガス以上に成長したと言われ、シンガポールも2005年に合法化された。南半球では南アフリカに世界有数の巨大カジノがあり、オーストラリアにもある。

 

             −−− 世界の有名カジノ紹介−−−

  

アメリカ:ラスベガス  アメリカ:ラスベガスの アメリカ:リゾート・

 のMGMグランド    オアシス前の筆者  アトランティック・シティ

                                      (1986年)

 

  

マカオ:ザ·ヴェネチアン 蘭領セント・マーチン: 南アフリカ:タスク・

            カジノ前の世界の旅人  リオ・カジノリゾート

             (2012年)

 

 今や世界では約120ヵ国・地域でカジノ場があり、筆者はその3分の1ほど、いや外観だけを眺めたものも含めると半分近くを訪れたであろう。その一部のカジノ場は上記の幣ブログで紹介済みである。世間には「必要悪」という言葉があるが、カジノも悪だと認識されつつ自活のためどうしても必要な国や地域があることだ。

 例えば、モナコ、マカオなどは狭いし特別な資源も無い。蘭領セント・マーチンのようなカリブ海諸国の島も同様だ。ラスベガス周辺は広大だが、荒涼たる砂漠である。自活するためにはカジノに頼らざるを得ない訳で、ある程度納得や同情もできる。一方、カジノの代わりにタックスヘイブンを選ぶところもある。

 

 その点、我が国はどうだろう?鉱物資源など一部の資源は無いが、その他はほとんど揃っておりカジノに頼らなくてもよい。なんとか自活できる手段はいくらでもある。最近シンガポールの成功例が引き合いに出されるが、小さな都市国家であるため政府もコントロールしやすく日本とは条件が全く違う。また、既に我が日本にはパチンコやスロットのほかに、競馬・競輪・競艇・オートレース・宝くじ・スポーツ振興くじの公営ギャンブルがある。これらにカジノが加わると正にギャンブルの百貨店であり、こんなギャンブル天国は世界広しと言えども他に類を見ない。

 厚生労働省のデータによれば、ギャンブル依存症の疑いがある人は536万人とか。だが、実際にカジノ場ができると恐らく数倍に増えよう。また、カジノ推進派は観光振興策の一つとして捉えているようだが、健康的な観光に対しカジノは矢張り不健全である。カテゴリーとしては別物であり、切り離すべきであろう。また、12月7日の安倍首相 vs 蓮舫民進党代表の党首討論で、カジノは国家の品位を欠くと同代表は反論したが、全く同感である。

 

 結論として、カジノを誘致すれば税収が増えるのは間違いないが、雇用も増えるとの読みは単なる幻想に過ぎないであろう。要するに、百害あって一利(税収)しか無く、トータルで考えるとマイナスになると決め付けざるを得ない。最後に付け加えよう!あの押しの強い次期米国大統領のドナルド・トランプ氏でさえも、カジノホテルの経営では失敗した負け組であることを・・・。

 

                         ◇◇◇  ご案内  ◇◇◇

 

世界の人形館のご見学

 筆者ことワールド・トラベラーが館長を務める世界の人形館では、272カ国・地域の民俗人形、紙幣とコイン、仮面、壷、置物、絵画、木彫り、地球儀、時計、照明ランプ、絵皿、万華鏡などを多数展示しています。ご興味ある方はご遠慮なく、お気軽にご来館下さい。慈善活動につき、入館料は無料です。

 

    −−− 国境の無い平和な「世界の人形館」の館内風景 −−−    

      

 但し、セキュリティなどのため、下記要領で必ず予約をお願いします。
 TEL:04−7184−4745 又は Eメール: ko-yasu@maple.ocn.ne.jp

 

    ☆☆☆ ニューイヤーコンサート2017 ☆☆☆

 筆者が運営しているプライベート・ミュージアム「世界の人形館」見学者は実に多彩です。国際的なヴァイオリン奏者、アンナ・スタルノフスカヤさんもその一人。日露混血の才能豊かな彼女がプロデュースする第10回みんなで楽しめるクラシック・コンサートが、1月15日(日)に開催されます。世界の人形館はこの素晴らしいコンサートの趣旨に賛同し後援しています。

 

                    

 

日時: 2017年1月15日(日) 14:00 開演 (13:30開場) 
場所:我孫子市
けやきプラザふれあいホール
アクセス:常磐線・千代田線 我孫子駅南口徒歩1分
入場料:一般 1300円 子供(4歳以上)・学生 700円  


 酷寒の折柄ですが、是非ご来場下さい。お待ちします。なお、チケットをお求めの方は下記の所へご連絡下さい。
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| 国際経済 | 02:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - | ↑TOP
米国のゼロ金利政策解除は吉か兇か?
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 私ことワールド・トラベラーがこの3年ほどずっとマークしてきた事柄がある。米国の政策金利である。その金利が実に9年半ぶりにが引き上げられたのである。昨日(12月16日)連邦準備制度理事会(FRB)は7年間続けたゼロ金利政策を解除し、政策金利を0.25%引き上げることを決めた。

 
ゼロ金利政策が始まったのは、2008年9月のリーマン・ショック後の12月。また、FRBはゼロ金利政策に先んじ、同年11月に量的緩和(QE)と呼ばれる1.7兆ドルの国債や住宅ローン担保証券(MBS)の買い取り策を開始した。このゼロ金利政策やQEは、100年に1度とも言われた危機の中で、FRBが危機回避のために採用したものだ。通常の金利水準の操作ではダメと判断した結果で、「非伝統的な金融緩和」と呼ばれる。
 このゼロ金利と量的緩和の両輪は、その後欧州中央銀行(ECB)など他国でも採用された。特にECBの場合は、政策金利をマイナスにまで引き下げている。
非伝統的金融緩和の効果もあり、リーマン・ショックによる金融危機や景気後退は一段落したが、FRBは依然としてゼロ金利政策やQEを継続した。これは米国の景気が本調子とは言いがたい実情であったことや、欧州で債務危機と呼ばれる新たな金融危機が発生したことが理由である。
 しかし、2013年に入り米国以外の諸情勢に変化が出始め、この非伝統的金融緩和は転換点を迎えた。
まずヨーロッパの債務危機は、各国の財政赤字削減努力や、ECBが2012年に決めた国債購入措置の効果が出始めた。マーケットは落ち着きを取り戻し、2013年には最悪期を脱したことがハッキリした。また、米国では財政の崖と呼ばれ懸念されたが、何とかこれを切り抜けることができた。

 2日間行われたFRBの政策決定会合では、雇用が大幅に改善し、インフレ率が2%の目標に向かっているの確信を得られたとして全会一致で利上げを決めた由。ゼロ金利政策はリーマンショック後、経済回復のための異例の措置として7年間続いてきたわけだが、この間に就業者数は増加し、一時10%まで悪化した失業率は5%にまで改善した。
 また、イエレンFRB議長は利上げによるアメリカ経済や消費への影響を注視していくと繰り返し強調した。この金融政策の大きな転換が新興国の通貨や各国の経済にもどのような影響を与えるのかが今後の焦点となりそう。特に、経済の減速が顕著な中国はどうなるのであろうか?

 我が日本では、政権交代後にぶち上げられたアベノミクスが勇ましい掛け声の割に加速度が加わらないが、
米国の政策金利が引き上げがどのような影響を与えるのであろうか、その成否を注目したい。


           ◇◇◇ ご案内 ◇◇◇ 

    ☆☆☆ ニューイヤーコンサート2016 ☆☆☆

 ワールド・トラベラーのプライベート・ミュージアム、「世界の人形館」の見学者は実に多彩です。国際的なヴァイオリン奏者、アンナ・スタルノフスカヤさんもその一人。日露混血の才能豊かな彼女がプロデュースする、みんなで楽しめるクラシック・コンサートが、千葉県我孫子市で次の通り行われます。世界の人形館はこの素晴らしいコンサートに賛同し後援しています。

       

 酷寒の折柄ですが、是非ご来場下さい。お待ちします。なお、チケットをお求めの方は世界の人形館へご連絡下さい。
お問い合わせ:
世界の人形館 TEL 04−7184−4745
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爆買いと第3の主要通貨になる人民元
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 今年(2015年)の新語・流行語大賞に選ばれた中国人観光客の「爆買い」の勢いは衰えるどころか、逆に増すであろう。それを援護しそうなのが、中国の通貨、人民元が世界第3位の基軸通貨になることが決まったことだ。
 今や中国人の爆買いは銀座や秋葉原などでのショッピングのほかに、東京都内での不動産もターゲットになり、中国人のオーナーが急増中とか。25年ほど前の我が国のバブルと似た現象だが、スケールは彼らのほうがずっと大きい。共通項は現在の人民元の元高、かつての日本円の円高が、旺盛な購買意欲を駆り立てているようだ。

​ 因みに、中国人観光客が大量に買い込む品物として、温水洗浄便座、炊飯器、薬、赤ちゃんの紙おむつなどがある。いずれも値段が自国品に比べて高いのだが、日本製品は品質が良く安心できる由で人気があるようである。また、観光庁のデータによれば、訪日外国人観光客が買物する金額は平均6万円。倹約家が多い欧米人は半分の3万円だが、中国人は倍以上の13万円とか。
 ​やはり、爆買いが如実に裏付けされており、エネルギーすら感じる彼らの爆買い行動から、日本再発見のヒントを読み取るできるようで何とも興味深い。また、ひょっとすれば、それは2020年東京オリンピック・パラリンピックを成功させる一助になるかも知れない。
  
  
         爆買い風景(ネットより転用・加工)

 ​さて、昨日(11月30日)IMF(国際通貨基金)は、中国の人民元を来年10月からSDR(特別引き出し権)の構成通貨として認定した。通貨の面でも、中国は我が日本を抜くことになる。しかも、(米)ドル、ユーロに続く第3の基軸通貨になり、日本円と(英)ポンドを従える大出世である。これで人民元の国際化が一層進むであろう。
 これによって大きな市場規模を持つユーロと人民元、特に人民元が、長く続いてきたドル基軸を脅かすことも想定される。また、地元のアジアの国際金融やインフラ投資では、我が日本と中国との競合は益々激化しそうだ。もし、アジアの投資や貿易などで人民元が優位に立てば、為替変動や両替のリスクとコスト負担が減る中国勢との競合で、不利になるのは日本勢であろう。

 半世紀以上も前を振り返ってみよう。1960年代に大学を出て商社マンになった私こと
ワールド・トラベラーが​担当したのは、繊維の輸出であった。輸出代金としてバイヤーから受け取るのはドルまたはポンドで、当時はまだまだポンドが強い時代であった。これら2強の通貨に続いたのが、(西ドイツ)マルクであり円であった。その時から円の国際化が叫ばれたてきたが、あまり進展しなかったようである。
 1971年まで続いた1ドル=360円という固定相場制は、ニクソンショックで変動相場制に移行したが、それはまさに青天の霹靂であった。貿易の仕事も常に為替変動を頭に入れ、ビジネスをしなければならぬリスクと煩雑さが加わった。この年のスミソニアン合意、1985年のプラザ合意などを経て円高基調になった。その後すこし円安に戻って今日に至っているが、主要通貨の面でも栄枯盛衰を見ることができ感慨深いものがある。

    
       人民元の5元          外貨兌換券の5元

 人民元と言えば、外貨兌換券を思い出す。1993年9月に初めて中国本土を旅し、北京、西安、上海、桂林を周遊した。いわゆる中国旅行の定番である。入国するなり携行外貨(ドル)を強制的に両替させられたが、受け取ったのは人民元ではなく外貨兌換券であった。このお金(紙幣)は、中国政府が外貨を管理するため1979年に導入し、額面価値は中国の一般市民が使う人民元も、外国人が使う兌換券も等価であった。
 しかし、人民元では買えない贅沢な外国製品が買える兌換券に人気があった。このため闇両替が横行し、そのレートは1兌換券=1.5人民元ぐらいであった。いわゆる二重レートは東西冷戦時代の東側諸国では当たり前で、中には三重レートもあったほどだ。しかし、中国の外貨兌換券は1995年1月に廃止され、同年6月に2度目の中国本土の旅に出かけたが、既に外貨兌換券の姿はなく買物などに使ったのは人民元であった。
 因みに、筆者が無料で公開中のプライベートミュージアム「世界の人形館」では、世界のすべての国・地域の紙幣やコインも多数展示している。もちろん、様々な人民元のほかに、南極のドル紙幣のようなレアものもある。ご興味ある人は予約の上ご来館下さい。お待ちします。

 
  
          南極ドル           世界の人形館
(後記) 
 予定通り本日からIMFの主要通貨になった。(2016年10月1日)                   
          ◇◇◇ お知らせ ◇◇◇
        ワールド・トラベラーの主な著書紹介

  『 私はワールド・トラベラー               『 272の国と地域を制覇した77歳の
  世界257ヵ国・地域を旅した男 』   
      ワールド・トラベラーは
                 文芸社           
たった1人で紛争地を旅した』 幻冬舎
     
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    『 トラベル・イズ・トラベル         『 ワールド・トラベラーだけが知る
    安全な旅は退屈だ!!』                     
素顔のイスラム
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TEL 04−7184−4745
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資産家夫妻殺害事件簿:ファンドマネジャーとタックス・ヘイブン
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 私ことワールド・トラベラーがこのブログを始めて来月(3月)で満2年になるが、常に最多の検索キーワードが「タックス・ヘイブン」であることに驚きを禁じ得ない。
 どのような愛読者が、どのような目的で検索したのであろうか? また、検索後は筆者の拙いブログ、「世界の人形館からの夢メッセージ」にご満足頂けたであろうか?さらに、夢を持たれましたか? その結果に関心があり、少々気懸かりでもある。

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 アルジェリア人質事件が一段落したかと思ったら、次は資産家夫妻殺害事件が話題になった。在住するスイス・チューリッヒから一時帰国中に五十路前後のファンドマネージャー夫婦が、資産運用をめぐるトラブルで殺害された。
 容疑者として、水産物加工会社の経営者ら2人が逮捕された。コワモテで粗暴な言動の経営者が主犯格と見られ、もう1人はその忠実な部下であるそうだ。

 「凄腕ファンドマネジャー」だったとの被害者(夫)の生活ぶりが少しずつ明らかに なり、億単位で稼いでいたとか、年収5億円というのだから驚く。外出時、或いは飲みに行く時もパソコン1台に携帯3台を持つほど多忙で、猛烈な仕事ぶりの敏腕トレーダーとして評判であったらしい。
  被害者夫婦は3年ほど前に、「日本は税金が高いから」と言って、スイスのチューリッヒに住むようになったと言われる。世界的にグローバル化が進む中、世界を股にかけて旅したワールド・トラベラーから見れば、依然として保守的な日本人にも多少変化の芽が出てきたのではないかと思わせる事象だ。
 
 2人はその後も日本に頻繁に帰国していた由。最後に生存が確認された東京・銀座の自宅マンションのほか、六本木や赤坂、千葉市にも高級マンションを所有し、フェラーリとベンツの2台の高級外車も乗っていたとか。
 趣味は夫婦でヨットを楽しみ、子供がいないためか2匹の高級犬を溺愛したらしい。愛犬家を招いた犬の誕生会では、並みの人間様でも賞味できない青森県大間産の高級マグロを食べさせるなど、セレブな暮らしを満喫していたとは景気の良いお話だ。
 景気と言えば、人気だけが先行して実力が伴わなかった民主党政権に比べ、実行力があると期待する自民党政権が復活した。早速アベノミクスとやらで円安や株高で世間は浮かれているようだが、庶民レベルの筆者には斯様な実感は皆無である。実体経済の動向などを厳しく注視し、懇意にしている元気そうな自民党代議士に具申したい。

 殺害された夫は、リヒテンシュタインに本社がある投資ファンドのやり手マネジャーとして活躍していた由。熊本の大学を卒業後、東京が本社の証券会社
に入社。 営業部門を経て国際部門に異動し、海外の投資家らと人脈を作り約20年前に独立。
 証券会社の元同僚の話では、 人懐っこく明るい性格で顧客の信頼も厚かったとか。 一方、野心家で会社より自分のために人脈を広げ、ハイリスク・ハイリターンを狙っていくタイプであったようだ。時価総額で約300億円の資産を運用し、 ピーク時の6〜7年前の年収は5億円にもなったとか。
 一見華やかで幸福な生活をエンジョイしていたかのような資産家夫妻であったが、リーマンショックや欧州危機以降は多額の損失を抱えていたようだ。優雅な生活の裏で、「損失が多くて逃げていた」との裏情報も漏れ聞く。 
 
 故ファンドマネージャーゆかりの地、出身大学がある熊本、金融都市チューリッヒ、そして小さな山国リヒテンシュタインは、世界の旅人としてもちろん訪れている。

 先ず、熊本は今から約17年前の1996年5月、家内と一緒に九州旅行をした時に寄ったことがある。僅か半日の観光であったが、桃山式回遊庭園で名高い水前寺公園などを訪ねた。水前寺成趣園が正式名の公園は優美な桃山式の庭園である。出水神社の大きな鳥居をくぐると、正面に公園の入口がある。面積が7万屬塙い園内で、特に印象に残ったのが園内の中央に配された湧水池。緑豊かな公園は東海道五十三次を模しており、池のそばにはミニ富士山がそびえ、美しく大きな鯉が回遊する。
 この後、雲仙を訪れ、1991年6月3日雲仙普賢岳噴火で火砕流が起きた現場を視察した。約5年経過しても土石流に呑み込まれたままの無残な家屋を見て、自然災害の脅威と怖さを改めて思い知らされた。

   −−− 熊本市の水前寺成趣園 −−−   −− 雲仙普賢岳の麓 −−
   
湧水池に架かる橋の袂で  妻とのツーショット  土石流に埋まった家屋

 次に、被害者が住んでいたチューリッヒを紹介しよう。1974年〜1977年に商社マンとしてクウェート駐在時、会社(三井物産)の静養休暇制度を利用して度々家族(妻、小学生であった長男と次男)と共にヨーロッパを周遊したことがある。今から約37年前の1976年6月〜7月に旧西ドイツ、オーストリア、イタリア、フランス、モナコ、イギリス、
ポルトガル、スペイン、フィンランドを回った時にスイスにも寄った。 
 チューリッヒのほかに、首都ベルン、「魔の山」と呼ばれるアイガーの麓の山岳リゾート・グリンデルワルド、中世の面影を留める静かな町ルツェルンなどを訪れた。
 
 チューリッヒは人口約38万人のスイス最大の都市で、商工業・金融センターとして発展してきた。 低い法人税率が海外企業の本社を誘致する魅力となり、ヨーロッパではロンドンに次ぐ金融センターとして知られ、数多くの金融機関や投資ファンドなどが存在する。さらに、国際サッカー連盟(FIFA)など国際団体も多い。
 また、治安・教育水準・各種インフラなどがバランス良く整い、「世界で居住に最適の都市」或いは「ヨーロッパで最も裕福な都市」との評価を受けたことがある。殺害された資産家夫妻もこの魅力の虜になり、子供がいない身軽さもあり移住したのであろう。
 
 時代の最先端を行く国際金融都市だが、街の中心をリマト川が南北に流れ、美しいチューリッヒ湖に注ぐ落ち着いた街並みだ。ケー橋などが架かるリマト川の右岸(東側)には旧市街が広がり、中世の風情が残る。一方、左岸(西側)には、ステンドグラスが美しい聖母聖堂がある。この聖堂から西へ行くとすぐ、著名なクレディ・スイス銀行本店やUBS銀行本店など金融機関の大きな建物が並ぶ。被害者(霜見夫婦)はこの街のどこでどのようにして暮していたのであろうか。
 24年ぶりの2000年7月に妻と共にスイスを周遊し、チューリッヒを再訪したが、街並みやチューリッヒ湖畔の佇まいは昔と変わらず、ホッとするものがあった。

 このスイス旅行の途中、ヨーロッパ第4の小国で立憲君主国のリヒテンシュタインにも寄り、首都ファドゥーツに3時間ほど滞在した。人口は約5000人で、ライン川上流の右岸にある。同国は南北25km、東西10km、面積は小豆島とほぼ同じ160k屬いΧ垢気澄J振儚と瓦500mと山がちで、国全体の人口でも約3万5000人に過ぎない。
 元来はオーストリアのハプスブルク家の貴族で、1719年にファドゥーツとシェレンブルクの2領地が統一されてリヒテンシュタイン公国になった。億万長者の公爵が世襲統治する国は1866年に独立し、1967年には永世中立国となった。第一次大戦以降は実質的にスイスの保護下に入り、郵便や電話の制度はスイスと共通である。現侯爵は1989年より在位のハンス・アダム2世(1945〜)で、ヨーロッパ君主の中で最も豊かな資産家と言われる。一般国民に納税・兵役の義務はなく、侯爵一族以外はほとんど貧富の差がない平穏な国だ。
 
 金融機関の口は堅く、徹底した秘密主義が有名らしい。リヒテンシュタインでは法人税はあるが安く、会社設立も割合容易なため、ぺーパーカンパニーが多い。いわゆるタックス・ヘイブン(租税回避地)として知られ、人口より法人企業数が多いと言われ、この国に住所を置く私書箱は8万個以上あるとか。美しい絵柄の切手発行も有名で、政府公認の宝くじがインターネットを通して売られ、収益金が国際赤十字社などに寄付されている。

       −−− 妻とスイス、リヒテンシュタイン周遊 −−−
  
 スイス:チューリッヒ  スイス:チューリッヒ湖   リヒテンシュタイン:
   湖畔を妻と散策    とリマト川を俯瞰   ファドゥーツの中心で


 ここでタックスヘイブンに就いて触れたい。既に2012年3月4日付けの筆者ブログ「天国に近いケイマン諸島−タックス・ヘイブンの裏表」で詳しく紹介済みである。勿論ワールド・トラベラーとしてリヒテンシュタインやケイマン諸島のほかに、次の通り世界のタックス・ヘイブンを多数訪問済みだ。

 これらの中には、船の事実上の船主の所在国とは違う国に籍を置き税金を低く抑えることが出来る便宜置籍国があり、タックス・ヘイブンと看做される。一応タックス・ヘイブンの舞台になっている国・地域は、50を超えると言われる。
 
●カリブ海&大西洋:バミューダ諸島、英領ヴァージン諸島、アンギラ、ドミニカ、アンティグア・バーブーダ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント・グレナディーン、アルバ、アンティル、ドミニカ、グレナダ、バルバドス、バハマ(便宜置籍国)
●ヨーロッパ:アンドラ、モナコ、サンマリノ、ジブラルタル、マン島(イギリス)、ルクセンブルグ
●地中海:キプロス(便宜置籍国)、マルタ(便宜置籍国)
●オセアニア(太平洋):クック諸島、マーシャル諸島、ナウル、バヌアツ、サモア、トンガ
●アジア:シンガポール、香港、カンボジア(便宜置籍国)
●中米:ベリーズ、コスタリカ、パナマ(便宜置籍国)
●インド洋:モルディブ、セーシェル、モーリシャス
●中東:バーレーン
●アフリカ:リベリア(便宜置籍国)
 
 最近では昨年、2012年9月に大西洋に浮かぶバミューダ諸島、カリブ海のイギリス領ヴァージン諸島を訪れたが、素晴らしいビーチがあるリゾート・アイランドとしての別な顔も持っているのが印象的であった。
 また、若かりしクウェート駐在時代に繊維商売で、同じアラビア湾諸国の島国バーレーンへ頻繁に出張するなど、今まで16回も訪れた懐かしいタックス・ヘイブンである。40年近く前にお世話になった取引先の社長は今どうしておられるのであろうか?多分他界され、後継のご子息たちにバトンタッチされているだろう。

 上記にリストアップしたタックス・ヘイブンはいずれも小さな島国や内陸の小国である。そもそもタックス・ヘイブンの起源は、産業が発達しない国や地域が自活し、国際物流拠点として促進するために作った制度。貿易拠点となれば定期的に寄港する船員などが外貨を使うため、島国にとっては実利的な方法だと考えられてきた。従い、タックス・ヘイブンの優遇税制が適用される業種は、本来は物流関係であった。
 しかし、現在の国際金融取引では租税負担軽減を主目的として、多額の資金がタックス・ヘイヴンを経由して動いており、必要不可欠な存在になっている。一方、別名オフショアとも呼ばれるタックス・ヘイブンを利用した租税回避策に対して世界の各国は税制を整備してこれに対抗しようとしているが、根絶にはほど遠い実情のようである。
 
 皆さん!実質的な世界最大のタックス・ヘイブンは一体どこかご存知であろうか? その答えは、意外にもロンドンのシティ・オブ・ロンドン金融特区と言われる。
 また、世界の貿易の半分以上、世界の富の4分の1がタックス・ヘイブン絡みであると言われるが、我々には知らない事が多いようだ。

   −− ワールド・トラベラーが世界のタックス・ヘイブンを訪ねる −−  
  
 バーレーン:1976年 バハマ:2000年妻、  リベリア:2005年
マナーマ市内のスークで 孫達とバカンスを楽しむ     モンロビアの市場で


            
 タックス・ヘイブンやファンドと言えば、どうもキナ臭い話が多いようである。例えば、2011年11月頃から話題になったオリンパスの巨額損失隠し、その後はAIJ投資顧問会社の年金資産2000億円消失の問題などが、大いに世間の耳目を集めた。
 過日の資産家夫妻殺害事件も同根のようである。要するに、この世では上手い話はあり得ないということであろう。

 因みに、インターネットで調べて見ると、非情になるかも知れないが、死者に鞭打つような闇の部分が暴かれているようで恐ろしい気もする。
 例えば、証券会社時代の同僚の話では、「彼は最も近寄りたくない人間だ。彼の周りには胡散臭い人間がたくさんいた。ファンドマネジャーと自称するが、本当は風説流布まがいで株価を釣り上げる仕手株の解体屋だ。」「投資の失敗は出資者の自己責任と謝りもせず話していた。これが反感を買い、日本出国の際に空港で待ち伏せされてもみ合いになった。」etc、叩けばほこりがわっと出るような話がゴロゴロしているようだ。
 
 熊本の無名大学出身にも拘わらず、金融の本場のヨーロッパに住み、仕事をしたぐらいだから他人の何倍もの努力はしたのであろう。しかし、他人様に恨みを買うような生き様は避けたく、種々考えさせられる事件でもある。合掌。


  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

        ―   ―   ―    ご案内   ―   ―   ―

筆者(ペンネーム:高やすはる)が著した本が文芸社より発売されています。
 書名は「私はワールド・トラベラー 世界257ヵ国・地域を旅した男」、 定価は本体1、500円+税。書店でお買い求め、又は注文できます。また、アマゾンや楽天ブックスなどのインターネット・ショッピングもできます。もし書店やネットショッピングで入手不可能の場合、常に在庫が十分あります世界の人形館TEL:04−7184−4745 ) で確実にお買い求めできます。
 尚、本書は単なるトラベルガイドブックではありません。日本の将来を憂い、特に三流とも揶揄される日本外交に対し、ズバリ直球でもの申す本物志向の提言書でもあります。是非ともご愛読のほど宜しくお願いします。  

   
  
            表紙カバーと帯               口絵


  
手作り万華鏡第3回ワークショップ(世界の人形館)
」を下記の通り開催
 しますのでご案内します。奮ってご参加下さい。

 ●
日時;2013年2月23日(土)13:00〜15:00
 ●
場所&お問い合わせ:世界の人形館
 千葉県我孫子市我孫子2−3−1026 JR・千代田線我孫子駅北口徒歩6分
   TEL&FAX: 04−7184−4745  Eメール ko-yasu@maple.ocn.ne.jp
講師:日本万華鏡大賞グランプリ作家の村越通浩氏

定員:10名 先着予約制 
参加費用:2,000円(材料費として村越氏にお支払い下さい) なお、第2回ワークショップは満員で締め切りました。有難うございました。

ワールド・トラベラーが館長を務める世界の人形館では、257カ国・地域の民俗人形、紙幣とコイン、仮面、壷、置物、絵画、木彫り、地球儀、照明ランプ、時計、絵皿、万華鏡などを多数展示しています。ご興味ある方はご遠慮なくお気軽にご来館下さい。慈善活動につき、入館料は無料です。但し、セキュリティなどのため、必ずj事前予約をお願いします。
  

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