世界の人形館からの夢メッセージ

夢と寛ぎを紡ぐワールドスクエア
インド首相来日に想うインドの旅(1)
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 愛読者の皆さん ナマステ  नमस्ते! 
この広い世界には一応195の国家が存在するが、次に該当する国をご存じであろうか?
●国土が広大で、天然資源が豊富
●人口が多く若い労働力も豊富にあり、マーケットとしても有望
●労働力が安く、低コストで製品を生産できる

 ヒントはBRICsである。これはB(ブラジル)R(ロシア)I(インド)C(チャイナ=中国)を4ヵ国を表し、今世紀に大きな経済成長が期待されている。既に中国は離陸済みで、安い労働力を武器に「世界の工場」と呼ばれるまでになった。そして、中国と似た経済発展をしているのが労働力が豊富で安い
インドである。しかも、現在約12億人のインドの人口は約13億人の中国を抜き、いずれ世界一になると見込まれている。

 これからのインドは益々目が離せない存在になりつつあり、その新しいトップが昨日の8月30日に来日した。本年5月に就任したばかりのナレンドラ・モディ首相で、早速安倍晋三首相は日本情調タップリの京都迎賓館で同首相を出迎え、夕食会に招待した。首相就任後の主要外国訪問として日本を訪れるのは初めてのことで、安倍首相も様々な厚遇を用意しているようだ。
 モディ首相滞在中に行われる首脳会談では、安全保障や経済分野の連携強化などで合意する見通し。また、両首脳は日本の投資を促進する環境整備(5年間で.5兆円の日本の官民投融資など)、新幹線の技術導入、レアアースの輸入実現などについても協議する予定とか。日本側の大規模な支援策を打ち出す背景には、南アジアで着々と布石を打つ中国を牽制する狙いがあるのは明白だ。

 世界を股にかけて
272ヵ国・地域を旅した私ことワールド・トラベラーは、学生時代にインドの言葉を少々学んだこともあり所縁のある国である。また、商社マン(三井物産)になって今から41年以上も前の1973年2月の出張で、初めてインド亜大陸の土を踏んで以降、7回も訪れるほど大好きな国の一つだ。
 最新の旅は今年の2014年3月で、この間ほぼ全土を回り、インド洋にポツンと浮かぶアンダマン諸島まで足を踏み入れた。広大なインドを今回のみで紹介し切れないので、数回に分けてお話したい。


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 1973年2月初めて訪れたインドの大地は、同国最大の大商都ボンベイであった。今はムンバイと呼ばれるが、今まで4回も訪れており、インド西部にあるマハーラーシュトラ州の州都だ。また、同国最大の都市で、市域人口は1200万人を超える。アラビア海に面した港町は情緒があり、英国植民地時代には東インドの本社が置かれた。歴史的な建物が今も残り、植民地主義のシンボルと言われるインド門、インド最大の財閥富豪タタが建てた最高建築のホテルであるタージ・マハルホテルなどがその代表例である。
 ほかに見どころとしては、「女王のネックレス」と呼ばれるマリン・ドライブ、ボンベイ湾に浮かぶ小島・エレファンタ島、マラバール・ヒルの一角にある拝火教徒の鳥葬が行われる沈黙の塔などがある。特に、エレファンタ島には壁画彫刻が素晴らしいヒンドゥー教の石窟寺院があり、エローラやアジャンタ遺跡に行く時間がない人には必見だ。
 この街で忘れ難いのが子だくさんが多いインドの極貧層であった。立派な大通りの路上で物乞いする沢山のホームレスの人たち、手足のない人や病気に罹った小さな幼児もいる惨状に胸を痛め、インドの貧しさを垣間見た。しかし、当時は罪悪視さえされた人口増が、今や活力となり経済力となり隔世の感がある。少子高齢化に苦しむ我が日本から見れば、本当に羨ましい話だ。

 
 ボンベイを訪れた目的は、インド産綿布の買い付けと日本への輸入であった。商談のほかに、品質チェックをするため日本から検査官を帯同し織物工場で検品した。インド綿布の価格は安いが、バラつきのある品質が日本市場に参入のネックであった。似たような目的で、1年後の1974年2月にも再訪した。ボンベイをベースに、同地の北およそ500kmに位置するグジャラート州の州都アーメダバード、インド洋に面したインド南部の東海岸にあるマドラスへも飛んだ。
 因みに、モディ首相は2001年〜2014年グジャラート州首相を務め、その実績が第18代首相就任に繋がったと言われる。同首相の行政手腕は長け、清廉潔白であることも知られている。クリーンなイメージが人気の理由のひとつとされ、一方でヒンドゥ至上と反イスラム主義者として知られる。


  −−− 40年以上前にインドを旅したワールド・トラベラ −−−

  
  ボンベイ:インド門  ボンベイ:壮麗なホテル マドラス:マリーナビーチ
               タージマハル


 マドラスはその後チェンナイと改名し、繊維の町から近代的なIT都市へ大変貌した。2001年4月と2014年3月にも再訪したが、市内ではシヴァ神を祀るチェンナイ最大の寺院・カパレシュワラ寺院、白亜のゴシック建築が見事なサン・トメ大聖堂、世界第2位の全長12kmに及ぶマリーナビーチ、セント・ジョージ砦と要塞博物館、高台にあり眺望抜群のセント・トーマス・マウント、近郊はカーンチープラムとマハーバリプラムの寺院などを観光した。
 特に見どころは、代表的なドラヴィダ様式寺院として知られるカパレシュワラ寺院で、高さが37mもある塔門ゴプラムが見事な床絵と共に人目を引く。カーンチープラムのエカンバレシュワラ寺院の100m近いコブラム、マハーバリプラムの海岸寺院やアルジュナの苦行なども見逃せない。 

 2001年のマドラスへの旅では、同地をベースにして南インドの各地を回った。例えば、ドラビダ文化の中心地マドゥライ、インド亜大陸の最南端のコモリン岬、白浜が美しいリゾートのコバラム・ビーチ、ケララ州の水郷の町アレッピー、コロニアルな雰囲気が残る港町コーチン、フランシスコ・ザビエルが眠りポルトガルの面影が残るゴアなどを訪ねた。
 マドゥーラでは南インド最大のヒンドゥー教寺院・ミナークシ寺院の華麗な塔門、風の強いコモリン岬では風車が林立する壮大な風力発電、航海者ヴァアスコ・ダ・ガマが埋葬された聖サンフランシスコ教会があるコーチンではチャイニーズフィッシングやカタカリ・ダンス、ゴアではフランシスコ・ザビエルが眠るボンジェズ教会、水郷のアレッピーではのどかなバックウォータークルーズなどが忘れ難い。特にインド四大舞踊の一つカタカリ・ダンスは、顔の表情や手の動きなどが日本の歌舞伎によく似ており驚いた。


  
チェンナイ:ドラビダ様式の  バックウォーター  コーチン:カタカリ・
  カパレシュワラ寺院    クルーズを楽しむ  ダンスの踊り手と共に

 南インドの旅を終えた後、ムンバイの北東400kmほどにあるオーランガバードへ空路で向かった。到着後はお目当てのアジャンタ石窟とエローラ石窟を見学した。共に石窟寺院で有名で、石山全体をくり貫いて造られた世界最高級の彫刻として知られる。5世紀に造られたアジャンタ石窟は、ブッダの生涯が壁画や彫刻で鮮やかに描かれている。1819年に虎狩りをしていた英国騎兵隊の若い士官によって偶然発見され、千年ほどの眠りから醒めた往時の姿を再現している。
 他方、エローラ石窟は、カイラーサナータ寺院をはじめ34もの洞窟寺院がある。8世紀末に着工され、1世紀以上かけて完成した大石窟群である。ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教の信仰を示す精巧で見事な彫刻が各寺院で施されている。特に第16窟の
カイラーサナータ寺院は岩山の裾から丸ごと寺院全体を掘り出したもので、高さ35m、奥行83m、幅46mが継ぎ目が全く無い一つの巨大な彫刻で驚嘆するほかない。

 なお、エローラやアジャンタ遺跡に行きたくても行けない場合は、既述の通りムンバイの沖合約10kmに浮かぶ小島・エレファンタ島をオススメしたい。インド門から出る連絡船乗ること約1時間で、シヴァ信仰の中心地である島に着く。8世紀に掘られた山頂近くの石窟は、ダイナミックな彫刻と素晴らしい表現力が見ごたえ十分である。

  
 エローラ石窟:巨大な   アジャンタ石窟:  アジャンタ石窟:全景
  カイラーサナータ寺院    石窟の内部

 40年以上も前の貧しいインドを知る身だけに、この10〜20年の変わり様には驚きを禁じ得ない。カーストという身分制度や大人口が国の発展の阻害要因になると以前は見られていたが、現実は世界最大の民主主義国家として発展を続けている。
 政治では国民会議派の圧倒的な一党優位が長く続いたが、1990年代に入り多党化が進み、モディ首相の与党はインド人民党である。インド人の国民的な娯楽である映画の製作でも、本場のハリウッドを凌駕して「ボリウッド映画」が世界を席巻する。

 今回はインド西部と南部を紹介したが、残りのインド北部・中部・東部は見どころがもっと多いので出来るだけ早くアップしたいと考えている。
乞うご期待!


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 インドを旅して先ず気付くのが、何事もピンからキリまであり、多様で奥行がある。同国を旅行すれば大半の日本人はお腹を壊すであろう。ここでインドが好きになるか嫌いになるかのターニングポイントになる。
 ワールド・トラベラーのように好きになったものは病みつきになり、何度も同国を旅したくなる。斯様な不可思議な魅力を秘めているのがインドである。
では、
नमस्ते ナマステ!

                ◇◇◇  ご案内  ◇◇◇

講演会のお知らせ

 ワールド・トラベラーこと癲々治がまた下記要領で講演します。
  お時間があれば、是非ご聴講下さい。


                            
日時:9月13日(土)14:00〜16:00  

場所:柏市中央公民館  5F講堂  (定員180名)
        柏市柏5-8-12  TEL 04-7164-1811    

講演テーマ:
ギネス級の272ヵ国・地域を訪れたワールド・
               トラベラーが語るノンフィクション
     「
イスラム世界に住み、働き、旅して41年

怖いイメージのあるイスラムを、かつて商社マンとしてイスラム圏に長年駐在し、我が国有数のイスラム通と自負するワールド・トラベラーが分かりやすくお話します。

入場料:無料
主催者:伸光堂千葉販売(株)
お問い合わせ:
世界の人形館 
                     TEL 04−7184−4745
        E−MAIL 
ko-yasu@maple.ocn.ne.jp


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