世界の人形館からの夢メッセージ

夢と寛ぎを紡ぐワールドスクエア
エクアドル強盗殺人事件と不思議のガラパゴス諸島への旅
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       2014年(平成26年)!

 
明けましておめでとうございます。新年のご挨拶が遅れ恐縮です。実は私事になるが、約10年間も溜めた膨大な写真の整理に忙殺され、年末年始に一気にほぼ片付けた。一段落して久しぶりに溜めた新聞を読んでいると、南米の赤道直下の国、エクアドルの大都市グアヤキルで起きた日本人夫妻殺傷事件を報じた記事が目に付いた。

 

 事件は昨年12月28日に新婚旅行中の夫婦が銃で襲われ、夫(28歳)が死亡し妻(27歳)も重傷を負ったもの。市内北部にあるホテル付近の路上でタクシーを拾って乗車したが、8人組とみられるグループが夫妻の後を車でつけて襲撃。2人が路上に倒れているところを付近の住民に発見された。防犯カメラの映像などから、2台のタクシーで犯行グループは逃げたらしい。これは近年中南米で横行している短時間犯罪の「特急誘拐」とされ、所持品も全て奪われたとか。

 我が日本外務省によれば、エクアドルで発生する誘拐事件のうち約3分の1がこの聞き慣れない特急誘拐で、この種犯罪はタクシーを乗った時に強盗に遭ったりお金を強要されたりする短時間犯行である。事件後に同国のセラノ内相は犯人逮捕に結び付く有力な情報提供があれば、最大10万ドルの懸賞金を出すと言っている。果たして犯人検挙のため本気なのか?、或はひょっとすればジェスチャーなのか? ケセラセラ Que sera sera、いわゆる「なるようになるさ」が日常茶飯事である楽天的なラテン気質の典型に思えてならないが―。
 

 南米の治安はアフリカなどに比べ、全般的に極端に悪くはない。確かにエクアドルの隣国コロンビアの一昔前は深刻で、1960年代中ごろ始まった左翼ゲリラや麻薬組織などによる内戦に苦しめられた。筆者は2000年12月に同国の首都サンタフェ・デ・ボゴタなどを訪れたが、治安悪化で敬遠され観光客はどこも皆無で閑古鳥が鳴いていた。現在もコロンビア革命軍による抵抗は残るも、数年前に内戦は概ね終わり治安は比較的良いと聞く。

 意外に警戒すべきが、アルゼンチンの首都でヨーロッパ風の香りがする街ブエノス・アイレスである。2000年2月の旅では空港到着後に写真撮影中に、なんと足元に置いていたビデオカメラなど入ったリュックサックが堂々と盗まれるトラブルがあり驚いた。同国ではケッチャップを使った「ケッチャップ強盗」など新手の犯罪もあるとか。
 

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 グアヤキル市街地俯瞰  ボゴタ:モンセラーテ丘 ブエノスアイレス:7月

 (ネットより転用加工)より展望する世界の旅人 9日通りを散策する筆者
 

 さて、本題のエクアドルだが、面積は28万3561k屬汎本の約4分の3。人口は約1360万人で、先住民のインディヘナと混血のメスティソが約8割を占める。1996年7月に同国を訪れており、その頃は特急誘拐なんて想像できないほど治安が安定していた。この旅では成田からニューヨーク経由で世界有数の産油国ベネズエラの首都カラカスに着き、1泊して小説「ロストワールド」で有名なギアナ高地の基地カナイマに入り、落差979mもある世界最長の滝エンジェル・フォールなどを観光後にエクアドルに入国した。到着したのは赤道直下の首都キトだが、訪問の主目的はもちろん、ダーウィンが「種の起源」を著した島として有名なガラパゴス諸島である。

 しかし、同諸島への直行便が無いため、グアヤキル経由でガラパゴスに向かった。従い、同市内を観光していないので、同地はよく知らない。インターネットなどで調べた限りでは、人口が200万人を超える南米有数の大都市だが、これと言った見どころはあまり無いらしい。むしろ、ガラパゴス諸島へ向かう基地拠点、或は内陸国ペルーへの中継基地として立ち寄ったり乗り継ぐ旅行者が多い。
 

 今から18年近く前のエクアドルへの旅は思い出深いものが多々ある。特にガラパゴス諸島でのユニークな異次元の体験は、265ヵ国・地域を訪れた私ことワールド・トラベラーを虜にした「世界不思議発見の旅」となった。南米大陸から960km離れた太平洋の真っただ中に浮かぶ、「魔法にかけられた島」と言われるガラパゴス諸島へ飛び、クルーズ船で諸島を5日間で周遊。空港のあるバルトラ島からスタートし、サンタ・クルス島、イサベラ島、フェルナンディナ島、フロレアーナ島、エスパニョーラ島などを巡った。

 各島に上陸後はナチュラリスト・ガイドによって引率され観察。島によって異なる動植物の異変の様相が、進化論へと進展してゆく事を学ぶアカデミックなクルーズを堪能した。毎日が好奇心に駆り立てられた不思議な諸島クルーズで特に印象に残ったのが、体重が200kg以上になる巨体のゾウガメ、ミニ恐竜を思わせる奇怪な姿のイグアナ、名前の通り青い足がひときわ人目を引くアオアシカツオドリ、高さが10mにもなる巨木のようなサボテンなどだ。
  

      −−−  想い出深いガラパゴス諸島3景−−−

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 クルーズ船:乗船した  イサベラ島:体重200kg フェルナンディナ島: 

 サンタ・クルス号   のゾウガメと仲良しの筆者  獰猛なウミイグアナ
 

 その後エクアドル本国に戻り、キトや近郊のインディオの町や村を回った後、ニューヨーク経由で帰国した。グアヤキルは標高2850mに位置するエクアドルの首都で、人口約120万人はグアヤキルに次ぎ第2位。かってはインカ帝国の北の都として栄え、1534年にスペインの植民都市になって以来カトリックの影響を強く残し、南北に約17km伸びる街は北の新市街と南の旧市街に分かれる。街の西側には、万年雪を頂いた標高5897mのコトパクシ山がそびえる。世界一高い活火山と言われ、「エクアドル富士」とも呼ばれる端正な山容が鎮座する。

 ほぼ赤道直下の常春の古都の見どころは、セントロという旧市街に多い。例えば、見晴らし抜群のパネシージョの丘、旧市街の中心にある独立広場、1657年築のドームが美しいカテドラル、1535年に建立された南米最古の教会として知られるサンフランシスコ教会・修道院などがある。 

 
 一方、アンデスの山々に囲まれた緑豊かな高原地帯が広がるキト郊外は、インディオが多く住みインディオの文化が残る町や村が多い。道中で人目を引いたのは目にも色鮮やかなインディオの民族衣装で、牧歌的な美しさを留めるアンデスの山並みも忘れ難い。

 見逃せないスポットしては、ミッター・デル・ムンドという赤道記念碑があるサン・アントニオ、土曜市が有名なオタバロ、アンデス山脈西麓にあるコタカチ、パン人形で有名なカルデロンなどが挙げられる。 

 
 因みに、エクアドルという国名はスペイン語で「赤道」を意味するように、文字通り赤道下に位置する。世界を股にかけて旅したワールド・トラベラーとして、もちろん数多くの陸地が赤道直下にある国々を訪れている。例えば、アフリカではコンゴ・コンゴ民主・ガボン・ケニア・ウガンダ・ソマリア、アジアはインドネシア、南米はエクアドルのほかにコロンビア・ブラジルがある。

 なお、オセアニア諸国は赤道が陸地を貫く国は無いが、排他的経済水域を赤道が通っている国がある。例えば、パラオ、パプアニューギニア、ミクロネシア連邦、キリバス、マーシャル諸島、ナウルである。
 

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キト:サンフランシスコ サンアントニオ:赤道 キト:バネシージョの丘

広場に建つ教会と修道院   記念碑に立つ筆者(左)  より新市街を望む
 

 今回の凶悪とも思える事件でエクアドルに対するイメージ低下は避けられそうもない様だが、我が国と同国を結び付ける偉大な先人がいる。それは野口英世である。1918年に黄熱病の研究のためエクアドルに渡って病原体を発見し、その功績が讃えため博士の名前を付けた学校や通りがある。また、1000円札に使われている肖像の写真は、なんとエクアドルに在留していた頃のものとは何かの奇縁であろう。

 エクアドル旅行者殺傷事件の問題点の一つに、料金が高いホテル手配のタクシーを使わず、安い流しのタクシーを利用したことが指摘されている。筆者も実際にはこのようなケースが多く、微妙で難しい問題である。エクアドル内相の言葉を信じ、一刻も早く犯人たちが捕まることを祈念してやまない。今回の事件だけを捉えてエクアドルを超危険な国と見做すのは早計かも知れない。

 
 世界の隅々まで回り旅慣れしているワールド・トラベラーとて、タクシー運転手にまつわるトラブルは枚挙に暇がない。むしろ、料金がさほど高くなく安全なタクシーの「運ちゃん」がいる国は世界でも少なく、シンガポールやドバイぐらいであろうか
。一方、我が日本のタクシーは安全だが、諸外国に比べてとにかく料金が高いのが難点だ。やはり海外旅行では、最悪は「Travel is Trouble 」を覚悟するほうが賢明のようである。いずれにせよ、重傷を負った被害女性の1日も早い快復を祈念してやまない。
 

          ◇◇◇  ご案内  ◇◇◇
 

 ワールド・トラベラーのプライベート・ミュージアム、「世界の人形館」の見学者は実に多彩です。国際的なヴァイオリン奏者、アンナ・スタルノフスカさんもその一人。日露混血の才能豊かな彼女がプロデュースする、親子で楽しめるクラシック・コンサートが、千葉県我孫子市で次の通り行われます。世界の人形館はこの素晴らしいコンサートに賛同し後援しています。
 今回は東日本大震災の被災木から作ったヴァイオリンを1000人が弾きつなぐプロジェクトに参加する、大震災復興支援チャリティーコンサートです。
酷寒の折柄ですが、是非共ご来場下さい。お待ちします。


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   コンサートのチラシ       アンナさん      けやきプラザ玄関 

  
     ☆☆☆
 千の音色でつなぐ絆コンサート 
☆☆☆

日時: 2014年1月25日(土) 17:00 開演 (16:30開場
19:30頃終演) 
場所:我孫子市けやきプラザふれあいホール
アクセス:常磐線・千代田線 我孫子駅南口徒歩1分
入場料:一般 1000円 子供(4歳〜小学生) 500円   
演奏者:アンナさんをはじめ10人ほどの奏者のほとんどが女性という異色の
顔ぶれ。また、そのうち3人が小学生。
お問い合わせ:TEL: 0297−68−9517 ジョイ・ファミリーコンサーツ

筆者(ペンネーム:高やすはる)が著した本が文芸社より発売されています。
 書名は「私はワールド・トラベラー 世界257ヵ国・地域を旅した男」、
  定価は本体1、500円+税。書店でお買い求め、又は注文できます。
  
また、楽天ブックスやアマゾンなどのインターネット・ショッピングもできます。なお、書店やネットショッピングで入手不可能の場合、常に在庫が十分
あります世界の人形館 で確実にお買い求めできます。

 
主なテーマ世界中の絶景と世界遺産、危険な地域、少数民族との出会いや グルメを紹介しつ つ、元・商社マンならではの鋭い洞察力と豊かな知見でチェルノブ イリ原発事故の 国々、恐怖の拘束を受けたリビア、タックス・ヘイブンの裏表、ドバイ 今昔物語、尖閣 諸島と世界の実効支配、北朝鮮問題の根源、アルジェリア人質 事件などを読み解き日本の将来と外交を憂うなど、異色の世界旅行記です。

  尚、本書は単なる旅のガイドブックではありません。日本の将来を憂い、特に三流とも揶揄される日本外交に対し、ズバリ直球でもの申す本物志向の提言書でもあります。是非ともご愛読のほど宜しくお願いします。 


 
     表紙カバー                     口絵
 

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